大谷翔平がプロスポーツ史上最高額でドジャース移籍、2024年の経済効果は?

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2024年01月06日 21:11  Fashionsnap.com

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 大谷翔平のロサンゼルス・ドジャースへの移籍が決まった。2023年3月に開催された野球の世界大会「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC(以下、WBC)」では大会MVPを獲得し日本代表を世界一に導いたほか、レギュラーシーズンではMLB史上初となる2度目のMVP満票受賞を達成。同12月15日に行われたドジャース入団会見では、愛犬の名前が「デコピン」と明かされるや否や日本語の「デコピン」がX(旧ツイッター)の世界トレンドワード1位になったことも記憶に新しい。  そんな大谷のドジャースとの契約は、10年7億ドル(約1015億円)。1年あたり100億円超えのメガ契約は総額でプロスポーツ史上最高額になるが、大谷が規格外なのは選手としての力量や契約金だけではない。同12月14日に発売された大谷のレプリカユニフォームは、販売開始から48時間に限定したプロスポーツ選手のユニフォーム最高売上額を更新するなど、グラウンド外での経済効果にも注目が集まっている。

 ロサンゼルス・エンゼルスでプレーした大谷の2023年シーズンの打者成績は、打率.304、44本塁打、95打点。9月に約1ヶ月間の戦線離脱がありながら、2位に5本差をつけて日本人メジャーリーガー初となるホームラン王のタイトルを獲得したほか、大谷自身が「1.000を目指す」と公言していた打者の攻撃力を計る指標 OPS(出塁率+長打率で算出、MLBの平均で.700〜.750程度)でも両リーグトップとなる1.066の成績を残した。投手成績は10勝5敗、防御率は3.14。野球の神様 ベーブ・ルースの記録を破り、MLB史上初となる2年連続2桁勝利2桁本塁打を達成するなど、記録ずくしのシーズンとなった。

 2023年シーズン終了時点で大谷がスポンサー契約を結んでいるのはポルシェ、JAL、三菱UFJ銀行、西川など。ファッション・ビューティ関連ではセイコーウオッチ、「ニューバランス(New Balance)」、「ヒューゴ ボス(HUGO BOSS)」、「オークリー(Oakley)」、コーセーといった5社とタッグを組んでいる。米経済金融情報メディア「ブルームバーグ(Bloomberg)」によると、大谷がドジャースへの移籍を発表した直後の同12月11日(日本時間12日)、スポンサー契約を結ぶ企業の株価は「三菱UFJファイナンシャル・グループが一時前週末比1.9%高、セイコーが2.6%高、コーセーが2.9%高まで上昇した」というが、マーケットレベルで見るとこれらの企業にはどういった影響があったのか。
 ドジャースへの入団会見で大谷がスーツを着用した「ヒューゴ ボス」のコアブランド「ボス(BOSS)」では、大谷が着用したニットが多くの店舗で完売となるなど「老若男女への知名度拡大に大きな影響があった」(BOSS広報担当者)という。WBC優勝後に大谷がラーズ・ヌートバー(Lars Nootbaar)に「グランドセイコー(Grand Seiko)」の腕時計を贈ったことでも話題になったセイコーウオッチでは、大谷がイメージキャラクターを務める「セイコープロスペックス」の売上が急拡大。セイコーウオッチ広報担当者は「大谷選手のCM着用モデルがレギュラーアイテムにも関わらず欠品が続くほどの人気で、前年を大きく上回る売上を達成している」と話す。
 2022年末に大谷と契約を締結したコーセーでは、プロモーションに起用した「コスメデコルテ」「雪肌精」の売れ行きが伸長。特に大谷が広告モデルを務めたコスメデコルテ「リポソーム アドバンスト リペアセラム」では、男性新規顧客が前年同期比約7.5倍となるなど、大きな反響を呼んだ。
 関西大学 宮本勝浩名誉教授によると、ドジャースに移籍したことで大谷の2024年の経済効果は、2023年を29億円程度上回る533億5200万円と試算。ドジャースと契約した7億ドル(約1015億円)のうち約97%が後払いとなり、2024年は大谷に約3億円しか支払われないことで当初試算していた約643億6800万円から縮小されたものの、スポンサー契約料や球場などへの広告料、グッズ売上、日本からの応援ツアー収入などが増加するとし、結果的に2023年を上回ると予想した。同教授は「10年間の契約期間終了後、約97%の契約金を後払いで受け取る長期契約には驚いたが、自分の利益よりもチームの勝利を優先させた、いかにも大谷選手らしい選択。大谷選手とドジャースが、来年MLBでどのような旋風を巻き起こすかが今から楽しみだ」とコメントしている。

 2023年11月に日本国内の全小学校に向けて「ニューバランス」製のジュニア用グローブ計6万個の寄贈を発表し、同年のクリスマス当日に各小学校に届けるなど、オフシーズンにも明るい話題を提供し続けている大谷。2024年シーズンはWBCで共に戦った元オリックスの山本由伸もドジャースに加わり、同じくWBCアメリカ代表でMLBのスター選手であるムーキー・ベッツ(Mookie Betts)らとチームメイトとなって共闘する。大谷が高校時代に自らの人生設計を記した「目標シート」には「WBC日本代表」に続いて「2020年 ドジャースでワールドシリーズ制覇」とあるが、4年遅れの夢に向かって大谷がどんなプレーを見せてくれるのか、来季も目が離せない。

このニュースに関するつぶやき

  • 大谷さんの目標では、チームとしてワールドチャンピオンになって、大谷さんがチャンピオンリングを手にするのは一度ではなく、3度の予定なんだってね。
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