メルセデス・ベンツ、新型『Eクラス』を導入。革新技術“ルーティン”や路面描画など大幅な電脳化

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2024年01月19日 07:40  AUTOSPORT web

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日本初の路面描画機能や、学習機能を活用して条件ごとに機能を発動する革新技術“ルーティン”を搭載するなど大幅な電脳化も果たした新型『Eクラス』
 年明け1月12日から14日まで、幕張メッセで開催された世界最大級のカスタムカーショー『東京オートサロン2024』の会場にて、メルセデス・ベンツはブランドの中核モデルたる新型『Eクラス』の日本導入を発表した。

 全モデル電動化のうえ、助手席一体型のディスプレイ“MBUXスーパースクリーン”やサードパーティ製アプリをインストール可能とするなど利便性が向上、日本初の路面描画機能や学習機能を活用して条件ごとに機能を発動する革新技術“ルーティン”を搭載するなど大幅な電脳化も果たし、1月12日より予約受注が開始されている。

 世界で累計1600万台以上の販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデルであり、プレミアムセダンの指標としてセグメントを牽引する存在でもある新型Eクラスは、前述のとおり機能性と快適性を大きく向上させつつ、そのデザインも一新して登場した。

 エクステリアでは短いフロントオーバーハングと長いボンネット、さらにグリーンハウスは大きく後退させたうえでホイールベースも先代より20mm拡大の2960mmとし、メルセデス伝統の“キャブバックワード”をさらに洗練させた均整の取れたプロポーションとした。

 フロントマスクでは3Dデザインのグリル中央でスリーポインテッドスターが一体化し、リヤにはツーピース型のLEDリヤコンビネーションランプを採用。点灯/非点灯時ともにスリーポインテッドスターのモチーフが採用された特別なデザインとなっている。

 一方のインテリアでも機能面の先進性を表現するべく、全モデルに助手席一体型ディスプレイの“MBUXスーパースクリーン”をオプション設定。大型ガラス面がセンターから助手席まで広がるデザインとなり、グレード別で設定される各種ウッドインテリアトリムと合わせ、多種多様な室内空間が演出される。

 また、対応するiPhoneをドライバーが携帯している場合、クルマの始動やロック操作が簡単に行えるデジタルキーの設定や、サードパーティ製アプリのインストールを可能にする新たなオペレーティングシステムの導入により大幅なパーソナライゼーションも可能に。

 さらにダッシュボード上には新採用のセルフィー&ビデオカメラ(オプション設定)が設置され、停車した状態であればオンラインのビデオ会議に参加したり、自分の写真や動画を撮影するなど、まったく新しい視点で独特な画像や動画を撮影することが可能となっている。

 そんな新型Eクラスのパワートレインには、セダン、ステーションワゴンともにマイルドハイブリッドのISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)とプラグインハイブリッド(PHEV)による全モデル電動化が達成され、ガソリン仕様となる204PS(150kW)/320Nmの2リッター直列4気筒直噴ターボ“E200”から、同ディーゼル仕様で197PS(145kW)/440Nmを発生する“E220d”に、システム出力312PS(230kW)のPHEVである“E350e スポーツ・エディション・スター”(導入時はセダンのみ)が用意される。

■E350e スポーツ・エディション・スターには数多くの新機軸を採用
 とくにモーターの最高出力が95kW/129PS、EV走行換算距離112km(等価EVレンジ/WLTCモード)を実現した“E350e スポーツ・エディション・スター”では、エネルギーを有効活用する3段階の回生ブレーキ切り替えに加え、電動機械式のブレーキブースターも搭載。走行状況やドライバーの制動力に対する要求に応じて油圧ブレーキと回生ブレーキの制動力分担をフレキシブルに自動制御する。

 そのエネルギーはセル数96個のパウチ型バッテリーに蓄えられ、エネルギー容量25.4kWhのうち19.5kWhをEV走行に使用。外部給電のV2H、V2Lにも対応したうえで、急速充電器(チャデモ)と6.0kW(30A)の交流普通充電にも対応するなど、外出先や自宅などさまざまな充電シーンでの利便性も高められた。

 さらにこのE350e スポーツ・エディション・スターには数多くの新機軸が採用され、片側で100万以上のエリアに分割可能な光を照射するウルトラハイビーム付きのDIGITALライトでは“路面描画機能による車線逸脱警告”として、夜間走行時に車線を逸脱しそうになった場合にヘッドライトが車両前方の路面に絵(矢印)を投射することでドライバーに警告する日本初の機能がオプション設定される。

 また、約60km/h以下ではリヤホイールをフロントとは逆方向に最大4.5度傾けることにより、最小回転半径を非装着モデルの5.4mから5.0mに削減する“リヤ・アクスルステアリング”や、前席のエアアウトレットを望ましい送風シナリオに合わせて車両が調整する“デジタルベントコントロール”も設定。フロントではサイドライトの機能を拡張し、1000本以上の細いガラス繊維で構成されたファイバーバンドルが夜間や夕暮れなどでラジエーターグリルを白く発光させる“イルミネーテッドラジエーターグリル”などがオプションとして用意される。

 こうして数多くの機能が搭載される新型Eクラスは「乗る人がよく使う快適システムを覚えられるクルマ」を実現するべく学習機能の“ルーティン”も採用され、標準ルーティンのテンプレートが用意されたうえでユーザーが独自のルーティンを作成することも可能に。

 乗員は複数の機能や条件をリンクさせることができ、例えば「車内温度が12度以下ならシートヒーターのスイッチを入れ、アンビエントライトをウォームオレンジに設定する」などのリンク付けが行えるなど、車両のパーソナライゼーションもより進化を遂げている。

 現状ではセダン、ステーションワゴンともに2月の発売が予定され、価格はセダンが894万〜988万円、ステーションワゴンが928万〜955万円(いずれも税込)となっている。詳細についてはメルセデス・ベンツ公式サイト(https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars.html?group=all&subgroup=all.saloon&view=BODYTYPE)まで。
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