友人からもらったフグを自分でさばいた男性、食中毒で死亡(ブラジル)

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2024年02月09日 15:01  Techinsight Japan

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ブラジル在住の男性が、友人からもらったフグを自ら下処理して食べたところ、1時間もしないうちに口の中に麻痺を感じ始めたという(『New York Post 「Fish eater dies after cooking deadly pufferfish given to him as present」』より)
友人にもらったフグを自宅でさばき、食べた男性が食中毒で死亡したというニュースがブラジルより届いた。死亡した男性は過去にフグを扱った経験はなく、素人調理で内臓などを取り出して処理していたという。米ニュースメディア『New York Post』などが報じた。

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ブラジル在住のマグノ・セルジオ・ゴメスさん(Magno Sergio Gomes、46)は昨年12月23日、友人が持ってきてくれたフグを一緒に食べようと調理した。内臓を取り除いてさばき、茹でて塩とレモン汁をかけて美味しく味わった。

ところが食べてから1時間もしないうちにマグノさんは口の中に痺れを感じ始め、自ら車を運転してエスピリト・サント州アラクルスにある病院に向かった。到着した頃には痺れが全身に広がり、一時は8分間心停止状態になった。入院してからの3日間で複数回の心臓発作を起こし、マグノさんの脳には深刻な影響が残った。

ご存じの通り、フグには猛毒であるテトロドトキシンが含まれており、麻痺による呼吸困難を引き起こす。特効薬はなく、致死率が非常に高いことでも知られている。加熱しても毒は残り、その強さは毒物として知られる青酸カリの1000倍以上にもなる。

毒は主に肝臓や卵巣、フグの種類によっては皮や筋肉にも含まれていることがある。また、個体や漁獲した季節によって毒の強さが変動することもあり、外見が似たフグも多いため、素人が判別するのは非常に難しい。

マグノさんのきょうだいであるミリアム・ゴメス・ロペスさん(Myriam Gomes Lopes)が地元メディアに語ったところによると、マグノさんはこれまでフグを調理した経験がなく、独自の方法で下処理を行い調理していた。また、知らずに毒性が最も強いとされるフグの肝臓を食べていたようだ。

ブラジルには20種類のフグが生息しており、そのうち12種類がエスピリト・サント州に生息しているという。今回、マグノさんが食べたフグの種類は明らかになっておらず、天然ものか養殖ものであるのかも分かっていない。

フグ毒に侵されてしまったマグノさんは、病院で気管挿管し、生命維持装置に繋がれた。懸命に治療が行われたが、入院してから35日後の先月27日、マグノさんは息を引き取った。


マグノさんと一緒にフグを食べた友人は奇跡的に快方に向かっているが、脚の神経に影響が出ており、以前のようには歩けていないという。

ちなみに2021年6月にはアメリカのある道端で、猛毒「悪魔の吐息」の原料である花の香りを嗅いだ女性が幻覚症状を起こしていた。

画像は『New York Post 「Fish eater dies after cooking deadly pufferfish given to him as present」(Newsflash)』『songsbyralph Instagram「12 days til GRADIENCE!」』『CGTN Africa 「8 children die after eating turtle in Madagascar」』『The Guardian Nigeria News 「Family of 24 people dies after mistaking fertiliser for salt」(Photo: PIXABAY)』『SAYS 「Experts Warn Against Eating This Octopus As Its Venom Can Kill A Person Within Minutes」(Cover image via DMCR via The Phuket News)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)

このニュースに関するつぶやき

  • 「鉄砲」とはよく言ったものだ。まあ、自己責任の範疇だな。
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