chocoZAP、初の単月黒字化 海外3ヵ国6都市に出店中「国内同様一気に拡大していくこともあり得る」

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2024年02月15日 11:18  ORICON NEWS

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RIZAPグループ代表取締役社長 瀬戸健さん(写真/片山よしお(C)oricon ME inc.)
 RIZAPグループは14日、2024年3月期第3四半期決算(4〜12月)を発表した。「chocoZAP」本格投資開始以来、連結営業利益にて初の四半期黒字を達成。23年11月度以降、単月黒字を継続中であることを発表した。早期黒字化により、当初から業績予想を上方修正している。

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◆連結営業利益がV字回復、初の四半期黒字を達成

 RIZAPグループの第3四半期決算では、売上収益1229億円(前期比106.7%)、営業利益△47億円(前期差△36億円)、最終利益(親会社の所有者に帰属する四半期利益)△76億円 (前期差+9億円)。最注力する「chocoZAP事業」が、早くも投資回収期に移行したことを示す決算になった。2022年7月にブランド展開をスタートし、約1年5ヵ月で会員数100万人を突破。現在(2月14日時点)はアクティブ会員(退会者は含まず)112.4万人、店舗数1333店(全国44都道府県に出店)を記録する。

 店舗数について、この下期は、計画的な出店抑制による一時的な「踊り場」を作り、品質向上に集中。その結果、一時期は5%を超えていたマシン故障率が現在は0.5%を維持し、故障通知後の48時間以内対応率は89%を実現した。来期以降は出店を再加速させる方針だ。一方、同時に地方への出店拡大により(大都市店舗51.0%、地方店舗49.0%)、会員基盤の拡大が進展したとする。

 その結果、Q3営業利益(10〜12月)は+11億円(前年同期比+23億円、Q2比+42億円)となり、chocoZAP事業への本格投資開始した23年3月期第3四半期以来、連結営業利益ベースで初の四半期黒字を達成。4四半期連続で10〜30億円規模の赤字となっていたなかのV字回復となった。

 なお、「chocoZAP事業」は、23年11月度より単月黒字を継続中であり、第4四半期の利益はさらに拡大の見通し。さらに、本事業の早期黒字化達成により、通期業績予想を上方修正。営業損益△18億円(当初想定+27億円)、最終利益△69億円(当初想定+21億円)とした。

◆中期経営計画に追加目標を設定 27年3月期3800店

 同事業の中期経営計画の進捗は「当初の計画を上回り順調に進捗中」。個別の数字は、店舗数は進捗率66%(当初計画26年3月末に2000店に対し、1333店)、1店舗あたり会員数は増加率176%(22年9月28日時点477人に対し、843人)とする。

 そして、新たな中期経営目標を追加。営業利益を当初目標の26年3月期300億円に加えて、27年3月期400億円を追加。店舗数は26年3月期2000店から2800店へ上方修正(27年3月期3800店を追加目標設定)した。

 chocoZAPの商圏は小規模(6割の会員が1キロ圏内に居住)となり、全国各地に十分な出店余地が存在(現在2000以上の候補物件を調査中)することから、将来的には1万店以上を目指す。なお、1店舗当たりの損益は、オープンから単月黒字化が6ヵ月目、累計黒字化(投資回収)が14ヵ月目と定めた。

◆広告プラットフォーム事業と社会課題解決への取り組み

 今後の成長戦略に関しては、広告プラットフォーム事業の本格開始(chocoZAP Partners事業)とchocoZAPを活用した社会課題解決への取り組み(官民連携コンビニジム)を2つの柱として掲げた。

 前者は、2月13日より本格スタート。100万人を超える会員が利用するアプリのほか、3万台の導入を予定している店舗サイネージへのパーソナライズ広告表示、店舗でのサンプリングなど、リテールメディアとリアル店舗を両輪とした独自マーケティングを拡大していく。

 後者は、官民連携コンビニジムの300店舗出店(26年3月まで)を目標にする。10万超の候補地(空き店舗、公民館、図書館、廃校舎、待合室、公営スポーツ施設、道の駅、SA、PAなど)への普及推進により、chocoZAPが地方の高齢化や過疎化、地域コミュニティの衰退といった社会課題の解決へ向けた「健康のインフラ」となることを目指す。

 すでに官民連携コンビニジムでは、1号店(やぶYタウン店)が過疎地域での出店での会員数確保に成功し、空き施設活用による2号店(三重県木曾岬町)の出店決定といった実績がある。

 同時に、物流「2024年問題」への貢献に向けた出店を掲げ、NEXCO中日本との提携により、高速道路における初フィットネスジムとなる1号店を、東名高速道路の日本平PA上りに5月頃オープン。新たなリフレッシュの場を提供することで、健康の面から物流労働環境の改善を提案する。

◆海外店舗はテストマーケティング中 国内はショッピングモールに注力

 オンライン決算説明会に出席した代表取締役社長の瀬戸健氏は、海外へのchocoZAPの事業展開について言及した。

 現在は、テストマーケティングとして、ロサンゼルス1店舗、北京3店舗、上海2店舗、香港2店舗、台湾1店舗、成都2月以降2店舗出店予定と、3カ国6都市に出店中だが、これからについて瀬戸氏は「それぞれの国や地域の街での出店余地、収益性等の事業化計画を検討し、いけるとなれば、国内と同様に実績を作りながら、一気に拡大していくこともあり得ます」と語った。

 一方、国内においては地方のショッピングモールへの出店を重要な位置づけにする。

「地方は駐車場が必須になり、ショッピングモール等の車で利用できる店舗ですでにテストを行っていますが、多くのお客様にご利用いただき、反響がとてもいい。とくにショッピングモールとの連携は可能性を強く感じており、検討を進めているところです」(瀬戸氏)

 現在は「黒字転換を達成し、ようやくスタート地点に立ったところ」とする瀬戸氏。選択と集中を進め、既存店舗からの利益が安定した一方、規模の経済のフル活用に向かう働くこれからは、物理的なものと新たなプラットフォーム事業によるデータ活用の双方により、利益をより大きくしていくことが期待される。さらにアクセルを踏み込んでいくフェーズになりそうだ。

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