ひとめぼれ買いされ飼育放棄された「猫」の治療費4ヶ月で100万円超!←「大変アピールですか?」最期まで愛せないなら飼わないで!

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2024年02月26日 07:40  まいどなニュース

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「腎不全」が発覚したしぴちゃん。約4ヶ月分の治療費はなんと100万円超!(画像提供:しぴこめさん @chipie0826)※一部トリミング

可愛いしぴちゃんと、やんちゃなこめくんの楽しい様子がX(旧Twitter)やYouTube、Instagramなどで人気のしぴこめ(@chipie0826)さん。

【写真】飼い主さんに皮下補液を注射してもらう猫さん

ソマリという猫種の女の子、しぴちゃんは今から3年前、しぴこめさんの友人がペットショップでひとめぼれをして購入。しかし、「懐かない」という理由ですぐに飼育放棄され、心を痛めた現在の飼い主、しぴこめさんが、ショップでの販売価格と同じ金額を友人に支払い、しぴちゃんを引き取りました。

キジトラの保護猫、こめくんという弟分と仲良く暮らすしぴちゃんに異変が起きたのは、2023年10月20日のことでした。

「トイレに入ったり出たり、でもおしっこは出ない様子で、1時間半もその調子だったので急遽病院に行ったところ、そのまま緊急入院となりました」(しぴこめさん)

そして翌日、「腎不全」の緊急手術を受けたそうです。

飼い主さんの引っ越しに伴い、転居先の病院でも治療を続けるなか、年明けすぐに尿管結石で入院していた、しぴちゃん。「腎不全」発覚以降、約4ヶ月間のしぴちゃんの医療費は、我々の想像をはるかに超えるものとなっていました。

「大変アピールですか?」→「はい、大変アピールです!」

「腎不全しぴ、新しい街での初病院。救急医療センターからの紹介。本日初診料と血液検査で1万円。先週の入院治療費、18万円。10月の手術治療入院費60万円。その他ちょこちょこ通院で、この4ヶ月で100万円越え。保険にも上限があります。

『大変アピールですか?』答え『はい、大変アピールです』。動物飼うって簡単じゃないです。まじ大変です。ペットショップで『一目惚れ』で動物を飼う人が減るように。かかるのはご飯代だけじゃないってこと伝えていくために。無責任に捨てられる命が減るように、願っています。無責任に捨てられたしぴの命を守っていくために。今日もしっかり働きます」(しぴこめさん)

X(旧Twitter) に投稿されたしぴちゃんの治療明細について、しぴこめさんに聞いたところ、「しぴの場合は大きな病院での対応となったこと、手術が必要だったこと、入院が長引いたこともあり、この金額となりました」と、しぴこめさん。

続けて、しぴこめさんは切実な思いもXに投稿しています。

「ただ何事にも限界があり、えらそうなことを言っていても、私もこのペースで治療費がかさめば、いつか治療を断念しなければならない時が来ます。責任を持つ!と決めても想定を大きく超えてくることもあります。払えなくなったら無責任、飼い主失格、ではなく、(想定外のことが起こる可能性を)飼う前に1度考えてもらえたら幸いです」

投稿の理由は「しぴちゃんの悲しい過去」

しぴちゃんの治療費に言及したことに対して、「大変アピールですか?」という批判的な声も寄せられたそうです。それでもあえて、「ペットを飼うのは大変なこと」と、しぴこめさんが明言したのは、ペットショップでひとめぼれ買いをされ、無責任に飼育放棄されたしぴちゃんの悲しい過去が理由でした。

どうか「最期」まで側にいてあげて

「友人がしぴをいらないと言った次の日、トンキニーズという種類の猫を欲しがったため、もうしぴは愛されないのだと悟り、想定外の治療費などには考えが及ばないまま、とにかくこの子を保護しなければ!という気持ちで保護しました。なので、しぴを迎えるにあたって想定していた範囲は、とっくに超えています……。

私と同じ葛藤を抱えている飼い主さんは、きっとたくさんいらっしゃると思います。どうにかしてあげたい気持ちと、現実が追いつかない場合もあると思います。でも、どうか自分を責めずに最期までそばにいてあげてほしいです」(しぴこめさん)

「命」を最期まで守る責任と覚悟、できますか?

今回の投稿に対して、しぴこめさんと同じく、猫や犬、インコなどのペットの治療費に数十万から数百万円かかった、という体験談も多く寄せられました。

現在、飼い主のしぴこめさんはしぴちゃんに対して、定期的な通院に加え、自宅での皮下補液と投薬、腎臓サポートの療法食の給餌を行なっています。1人暮らしのしぴこめさんにとって、お勤めをしながらの看病は並大抵のことではありません。治療費のためにも仕事を頑張り、自身の体調が悪くても、猫たちの世話をしなければならないのが現実です。

「自分が生活するだけのお金があれば猫(その他動物も)を飼えるわけではなく、ペットと暮らしていると、予想もしない出費が発生することが多々あります。人間なら、ちょっとの風邪では病院に行かないとか、食欲がないから食べない、といったことを自分で選択する自由があります。でもそれを動物に強いるのは酷です。動物と暮らすという選択をする時は、迎えたペットの命を守れるのは自分だけなのだと思って、自分の子供と同じように最期まで愛せるか?を、自分の心に問いかけてから決断してほしいです」(しぴこめさん)

生活面でも金銭面でも「ペット中心」に

ペットと暮らすことは、「子ども」を育てるのと変わらないほど「大変」です。金銭面はもちろん、長時間の留守や長期の旅行は難しくなり、転居や転勤の際はペットとの同居が可能な物件が必須になるなど、制限されることが増え、「ペット中心」の生活へと大きく変化します。

ペットを迎える際には、そういった生活の変化に対する覚悟と、最期までその命を預かり守る責任を持つことが必要です。

しかし、保健所や保護施設、里親サイトなどには、飼い主たちの身勝手な都合を理由に、安易に飼育を放棄されるペットたちが後を絶たないのが現実です。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ かな)

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