ターゲットは団塊ジュニア世代! スキー場のファンシー絵みやげ【山下メロの平成レトロ遺産:025】

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2024年02月28日 17:20  週プレNEWS

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男子キャラが全裸という不適切すぎるキーホルダー

記憶の扉のドアボーイ・山下メロです。記憶の底に埋没しがちな平成時代の遺産を今週も掘り返していきましょう。

【写真】今週のレトロ遺産!

さて、昭和末期から平成初期にかけて日本全国の観光地の土産店や、施設の売店で売られた雑貨土産である「ファンシー絵みやげ」を覚えていますでしょうか。

これらは、その土地の著名人や、擬人化した動物を2頭身のイラストで表現し、地名などをローマ字で表記することが特徴。当時の人口ボリュームゾーンだった団塊世代の子供たちをターゲットとした商品でした。

筆者はその研究をしており、このたび2冊目の『ファンシー絵みやげ天国』が出版されましたので、今回はそこで紹介しきれなかったファンシー絵みやげを公開いたします。

今月は東京都心でこの冬初の積雪が観測されましたが、積雪しないと困るのがスキー場。平成時代はゲレンデの周辺にも土産店が軒を連ね、ファンシー絵みやげが多く売られていました。

基本はかわいいキツネや雪だるまのイラストなのですが、子供が喜ぶのは当時の児童漫画でよくあるノリ。その特徴的なものが「全裸でスキー」です。

スキーウエアを着ないどころか、服を着ていないのです。服を着ていないのにスキー板とストックは装備。かつて存在した屋内型スキー場SSAWSのCMで聞いた「手ぶらでスキー」ならぬ「玉ぶらでスキー」状態なのです。

そして、スキーを取り巻く状況は昭和末期の1987年、ホイチョイ・プロダクションによる書籍『極楽スキー』や映画『私をスキーに連れてって』あたりから変化していきます。単なるレジャーの枠を超え、男女の出会いを求めてゲレンデを目指す大学生や若い社会人が増加したのです。

そうして平成初期にスキー場エリアで売られたファンシー絵みやげは、児童漫画的なノリだけでなく、恋愛やナンパ、ワンナイトラブまで表現するようになりました。ターゲットだった子供たちも、時間の経過で大人になったのです。

令和の今こそ、スキー場で不適切にも程があるアイテムを探しましょう。

撮影/山下メロ

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