春ドラマ「間違いなく面白い」ベスト5。恋愛モノも豊作だけど、最推しは“水10”

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2024年04月08日 10:00  女子SPA!

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画像:フジテレビ『ブルーモーメント』公式サイトより
春の陽気とともに春クールのドラマも続々とはじまる4月。どのドラマも豪華キャストで設定も面白そう! だからこそ、何を観るか選ぶのは大変ですよね……。

毎クール、全ドラマのチェックを欠かさない筆者が注目するのは、キャスト以上に「脚本」だったりします。今回は2024年の春ドラマ(19〜23時放送のプライム帯)の中から、「この方の脚本なら期待値が高い!」という視点から、おすすめの5作品をご紹介します。

◆366日

まずは4月8日にスタートする『366日』(フジテレビ系、月曜よる9時〜)。ミクスチャー・バンド「HY」の同名人気ソングに着想を得たオリジナルのラブストーリーです。

高校時代に実らなかった恋を叶えようと動き出した男女が、予期せぬ悲劇に直面しながらも、愛する人を想う物語。主演は広瀬アリスで、相手役には眞栄田郷敦という安定した演技を見せるふたりのタッグです。ふたりの同級生には坂東龍汰、長濱ねる、綱啓永。他にも前田公輝、中田青渚、中沢元紀など月9らしい旬なキャストたちが共演します。

◆心に沁みる台詞で惹き込む『最愛』清水友佳子氏の脚本

このドラマは、朝ドラ『エール』(2020年)、『最愛』(2021年)を手掛けた清水友佳子氏のオリジナル作品です。『夜行観覧車』(2013年)、『リバース』(2017年)、そして『リバーサルオーケストラ』(2023年)と、原作・オリジナル、ミステリーからヒューマンラブストーリーまで幅広く活躍。登場人物たちの心理描写が美しく、ぐっと胸に迫る台詞で観る者を物語に惹き込んでくれます。

さらに監督は『JIN-仁-』シリーズ(2009年〜)、『義母と娘のブルース』シリーズ(2018年〜)などヒット作を多く生み出してきた平川雄一朗氏。4年に一度のうるう年『366日』に名脚本家×監督によって奏でられる、切なくもはかないラブストーリーは必見です。

◆Destiny

出産を経て復帰した石原さとみが主演で、初の検事役に挑む『Destiny』(テレビ朝日系、火曜よる9時〜/4月9日スタート)も気になります。

「私たち友だちでいようね、永遠に」という大学時代の仲間との約束を打ち砕く、ある人物の死。それから12年が経ち、検事となった奏(石原さとみ)が、かつての恋人・野木真樹(亀梨和也)や仲間たちとの再会をきっかけに、封印してきた過去や疑念と対峙していくサスペンスラブストーリーです。

◆脚本は人間ドラマの名手、『涙そうそう』の吉田紀子氏

脚本を手掛けるのは吉田紀子氏。『Dr.コトー診療所』シリーズ(2003年〜)が代表作です。そのほか『恋を何年休んでいますか』(2001年)、映画『涙そうそう』(2006年)、『その女、ジルバ』(2021年)、『さまよう刃』(2021年)、『リエゾン -こどものこころ診療所-』(2023年)など。さまざまなジャンルにおいて、リアリティのある登場人物設計で、説得力のある人間ドラマを描いてきました。

サスペンスもラブストーリーも手掛けてきた吉田氏が、どんな物語を紡いでくれるのか。主人公・奏の「大学時代の事件」、20年前の「父の死の真相」、仲間たちの秘密の顔と恋人との再会。バラバラに見える出来事が一本の線でつながっていく重厚な展開に、“現代を生きる等身大のヒロイン”がどう向き合うのか、目が離せそうにありません。

◆9ボーダー

『9ボーダー』(TBS系、金曜よる10時〜/4月19日スタート)は、キャスト・スタッフ共に注目です。

19歳・29歳・39歳と各年代のラストイヤー“9ボーダー”の3姉妹が、自分の生きる道を模索する完全オリジナルのヒューマンラブストーリー。主演の川口春奈が29歳の主人公を、39歳の長女を木南晴夏、19歳の三女を畑芽育が演じます。

◆『恋つづ』の金子ありさ氏が女性の生き方をリアルに描く

大河ドラマ『花燃ゆ』(2015年)、『中学聖日記』(2018年)、『恋はつづくよどこまでも』(2020年)、『着飾る恋には理由があって』(2021年)など。女性が自分の生き方、あり方を模索しながら繰り広げるラブストーリーをいくつも描いてきた金子ありさ氏が本作の脚本家です。またプロデューサーも『アンナチュラル』(2018年)『最愛』(2021年)を手掛けた敏腕プロデューサーの新井順子氏(金子氏とは『中学聖日記』『着飾る恋には理由があって』でタッグ)。

現代を生きる等身大の女性のモヤモヤや焦りをどう昇華してくれるのか?! 3姉妹に対峙する松下洸平、井之脇海、木戸大聖の男性陣キャストにも期待です。

◆Believe−君にかける橋−

木村拓哉が主演の『Believe−君にかける橋−』(テレビ朝日系、木曜よる9時〜/4月25日スタート)も気になるところ。木村が演じるのは大手ゼネコンに所属する“橋づくり”に情熱を燃やす設計者・狩山。狩山が、思わぬ困難に見舞われたことを機に繰り広げられる希望と再生のヒューマンエンタメドラマです。

◆脚本は、社会現象にもなった『白い巨塔』『昼顔』の井上由美子氏

同じく木村が主演し新たなキムタク像を見せた『BG〜身辺警護人〜』チームが再集結するとされている本作。脚本を務めるのは、井上由美子氏です。『GOOD LUCK!!』(2003年)、『エンジン』(2005年)、そして前述の『BG〜身辺警護人〜』シリーズ(2018年〜)で木村とタッグを組んでいます。他にも90年代後半から『きらきらひかる』(1998年)や『タブロイド』(1998年)などヒット作を手掛け、『白い巨塔』(2003年)、『14才の母〜愛するために 生まれてきた』(2006年)、『緊急取調室』シリーズ(2014年〜)、そして『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(2014年)と社会現象にもなる作品を幅広く生み出してきた方です。

今回はどんな物語で私たちを唸らせてくれるのか。本作はテレビ朝日開局65周年記念作品でもあり、スタッフ・キャストともに力の入った作品になりそうです。

◆ブルーモーメント

そして今クール最推しの作品は『ブルーモーメント』(フジテレビ系、毎週水曜よる10時〜4月24日スタート)です。

甚大な気象災害によって脅かされる人命を守るべく、現場の最前線で救命に立ち向かうSDM(特別災害対策本部)メンバーの奮闘を描く物語。小沢かな氏による漫画『BLUE MOMENT』(KADOKAWA刊)が原作です。大ヒットシリーズ『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』の主演だった山下智久が、本作の主演を務めます。

◆事件×チーム力を描く、浜田秀哉氏の脚本

『絶対零度』シリーズ(2010年〜)、『ボイス110緊急指令室』シリーズ(2019年〜)、『イチケイのカラス』シリーズ(2021年〜)など。脚本は事件もので人気を集め、シリーズ化されてきた作品を多く担ってきた浜田秀哉氏が担当です。事件そのものだけでなく、登場人物のあり方と関係性、そして感情を分かりやすくもエモーショナルに伝える物語構築がお得意。

山下が演じる気象研究員・晴原を中心としたSDMのメンバーには、存在感のある俳優たちが勢ぞろい。朝ドラ『ブギウギ』で話題を集めた水上恒司が、山下と対立関係となるレスキュー隊員を務めます。先クールのドラマ『君が心をくれたから』出演の出口夏希や、音尾琢真、岡部大、仁村紗和らを中心に、どんなチームワークを見せてくれるのか。“気象学で命を救う”ことを目指して奮闘するチームの成長と、晴原が救命を志すきかっけとなった“愛する人の死”の謎に迫るストーリー展開。ハラハラドキドキ楽しめる作品になりそうです。

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脚本家の方を軸に、おすすめの作品を紹介させていただきました。これ以外にも長谷川博己が7年ぶりに日曜劇場の主演を務める『アンチヒーロー』(TBS系、毎週日曜よる9時〜/4月14日スタート)。赤楚衛二×錦戸亮で巨大病院の権力争いを描く『Re:リベンジ-欲望の果てに-』(フジテレビ系、毎週木曜よる10時〜/4月11日スタート)など気になる作品は目白押し! 皆さんが、春クールもお気に入りの作品と出合えますように。

<文/鈴木まこと(tricle.ltd)>

【鈴木まこと】
tricle.ltd所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201
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