岸田首相「米国と共に自由維持」=防衛費・反撃能力アピール―歴代5人目、米議会で演説

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2024年04月12日 01:01  時事通信社

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米議会で演説する岸田文雄首相=11日、ワシントン(AFP時事)
 【ワシントン時事】岸田文雄首相は11日午前(日本時間12日未明)、米議会の上下両院合同会議で演説した。首相は覇権主義的な中国などの動きに触れ、「自由と民主主義が世界中で脅威にさらされている」と危機感を表明。「米国がたった一人で国際秩序を守ることを強いられる理由はない。日本国民は自由の存続を確かなものにするために米国と共にある」と述べ、日本は米国と協力して国際秩序の維持を図る方針だと訴えた。

 日本の首相による米議会での演説は5人目。2015年の安倍晋三元首相以来で、上下両院合同会議での演説は同氏に次いで2人目となる。

 演説は「未来に向けて われわれのグローバル・パートナーシップ」と題し、英語で行った。首相は中国の動きに関し「これまでにない最大の戦略的な挑戦をもたらしている」と指摘。北朝鮮の拉致・核・ミサイル問題の解決に向けた連携を呼び掛け、「北朝鮮は弾道ミサイルをロシアに輸出し、ウクライナの人々の苦しみを増大させている」と批判した。

 その上で米国について「ほぼ独力で国際秩序を維持し、孤独感や疲弊を感じている」との認識を示した。「米国は独りではない。日本は米国と共にある」とし、「米国の最も親しい友人、トモダチ」として「重荷」を分かち合うと力説した。

 首相は国内総生産(GDP)比2%の防衛費確保や反撃能力(敵基地攻撃能力)保有に向けた取り組みを紹介しながら、「日本は既に米国と肩を組んで共に立ち上がっている」とアピール。「日本はかつて米国の地域パートナーだったが、今やグローバルなパートナーとなった」と強調した。

 首相は「日本は世界最大の対米直接投資国だ」と経済面での対米貢献も説明。「日本の堅固な同盟と不朽の友好を誓う」と締めくくった。 

このニュースに関するつぶやき

  • 自由と民主主義を守るために人の命を奪うという大いなる矛盾とどう向き合うのか。それができない人間に自由と民主主義を語る資格などない
    • イイネ!9
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