自衛隊災害派遣、「阪神」超え=過去2番目、異例の長期化―水道被害大きく・能登地震

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2024年04月12日 07:31  時事通信社

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避難所に設置した風呂で、利用者を迎える陸上自衛隊の隊員=3月24日、石川県珠洲市の飯田小学校(陸自のフェイスブックより)
 能登半島地震に伴う自衛隊の災害派遣期間が11日で阪神大震災(101日間)を超え、東日本大震災(174日間)に次いで過去2番目となった。水道の復旧が進まず、給水や入浴の需要が根強いことが主な要因。制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長は同日の記者会見で「被害や地形の特性でバトンタッチが難しい。ニーズがある限り被災者に寄り添い、生活支援活動を続ける」と強調した。

 元日の発生後、自衛隊は延べ約91万人の隊員を投入。不明者捜索やがれき撤去は既に終了し、現在は約1600人が給水・給食支援や、石川県内4市町に10カ所ある風呂の運営に当たっている。

 災害派遣は緊急性や公共性を考慮し、自衛隊以外で代替できない場合に防衛相が命じる。これまでは仮設住宅の完成やライフライン復旧、自治体への引き継ぎ終了などを理由に撤収しており、大半が2カ月以内だった。

 能登地震では現在も6000人超が避難生活を送り、各地で断水が続く。風呂の利用者は延べ約40万人に上り、今も毎日約2000人が訪れる。県の担当者は「断水被害は過去最悪規模で、当面風呂は自衛隊に頼るしかない」と話す。

 自衛隊は今回最大18カ所で風呂を設置した。東日本大震災全域で35カ所だったことと比べても手厚い対応で、吉田統幕長は「こうした支援は被災地域が狭かったから続けられた面もある」と指摘。南海トラフ地震などを念頭に「極めて広い地域で被害が起きれば、10万人の隊員を投じても支援密度は低下し、各自治体が自衛隊を活用できる範囲は小さくなる。自立してやる部分を増やさないと同じようにはいかない」と述べた。 

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  • 初動の遅さ 復旧の遅さを棚に上げこんな事を言って誤魔化しても何とも思えん 国道復旧作業に関する工事の発注の遅れた状況をまず説明し国が役目を果たしたか審議しろ
    • イイネ!7
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