キャリアの「ポイ活系料金プラン」徹底攻略! コード決済、証券・銀行口座、ECとひもづけてお得要素が満載!

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2024年04月16日 07:00  週プレNEWS

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キャリアのポイ活系料金プランのお得な活用法を徹底解説します!

ここ最近、携帯キャリアのテレビCMは"ポイント還元"をアピールした新料金プラン推し。これらポイ活系の料金プランのメリットやデメリット、また、このような料金プランが増えた背景、どのようなユーザーにオススメなのかを、ITジャーナリストの法林岳之さんにお聞きします。

【画像】各キャリアのポイ活系料金プランをチェック!

■本当にポイントがザクザクなのか?

――現在、NTTドコモの新料金プランのCMがかなり頻繁に放送されていて、ネットでもバナー出現率が高め。これは、どういった内容のものなのでしょうか?

法林 ドコモのポイ活プラン「ahamo ポイ活」ですね。auとソフトバンクが昨年からポイント還元を重視した料金プランをスタートしており、それを後追いする形で4月1日からドコモも参入しました。ahamo ポイ活はd払いのポイント還元率が10%にアップし、そしてギガ容量は100GB。これで月額7150円になります。

――低価格がウリのahamoなのに毎月の通信料金が高めなのが気になりますけど?

法林 例えば、月にd払いで4万円使えば、4000円分(上限)のキャンペーンと通常のポイント還元が受けられ、通信料金が実質2750円となる仕組みです。

つまり、毎月d払いで4万円以上の利用があり、100GBを消費するユーザーにオススメのプランになっています。なので、毎月のギガ消費が20GB未満なら、ahamo ポイ活への料金プランの変更やMNPをする必要もありません。

そして、各キャリア共にポイ活系の料金プランのギガ容量に関しては"無制限"が基本となっているので、ギガ消費が少ないユーザーにはまったく向いていません。

――ahamo ポイ活に関しては、d払いの利用できるショップがほかのコード決済に比べ少ないのが、ちょっと気になります。

法林 確かに、コンビニやスーパーの買い物で月4万円というのは難しいでしょう。しかし、d払いはデパート、そしてECだとアマゾンでも利用でき、そこでの買い物でポイントを稼ぐという運用になります。

――auは昨年9月から他社に先駆けポイ活系の料金プランを導入しています。

法林 auの「auマネ活プラン」(7238円)は最も各種連携が整ったプランになっています。コード決済のauPAYでのポイント還元率が2%、「auカブコム証券 クレカ積立」は1年間3%還元、さらにauじぶん銀行の金利0.33%優遇、通信料金の20%還元などがあり、1年間で4万6000円前後のポイントがたまるプラン。

注意点としては、クレジットカードの「auPAY ゴールドカード」での支払いが条件、1年間限定の還元率であることです。

――多くのゴールドカードは1万1000円前後の年会費が発生して、お得度的にはマイナスになるのでは?

法林 キャリア系のゴールドカードは"入会キャンペーン"を行なっており、通常は入会で5000ポイント還元。"初年度年会費無料"や"○ヵ月間10%ポイント+"といった期間限定キャンペーンも頻繁に行なわれており、カード加入初年度の年会費が実質無料になり、むしろプラスになるよう設定されています。

――auは証券、銀行口座との連携を行なっていますが、なぜ通信キャリアがこのような料金プランを実現できるのでしょうか?

法林 auのKDDIグループには金融部門の「auフィナンシャルホールディングス」があり、ここと連携することでauマネ活プランを実現しています。

実は、各キャリアは他国に先駆けガラケー時代からオンラインバンキングやネット証券に力を入れてきましたが、これらをすべて統括し、いち早くスマホの料金プランへも反映できる体制を整えたのがauだったのです。

auはアプリ内でポイント投資も行なえ、本格的な投資を始める前に練習的にその仕組みを学ぶことができ、30〜40代が投資を始めやすい環境を整えました。ある意味、ほかの3キャリア的にはポイ活系の料金プランのランドマーク的な存在ともいえます。

キャリアには証券や銀行口座を開設するための個人情報があり、どこよりもユーザーが簡単に設定できるのも魅力です。それもあってキャリアはグループ内の証券や銀行口座に力を入れている状況です。

ドコモは昨年来、マネックス証券とオリックス・クレジットを相次いで傘下に収め、証券と住宅やマイカーローンも自社グループから提供できる体制を整えています。今秋には"ポイ活"料金プランが登場することも発表済みなので、そこからがドコモ的には本番でしょう。

――では、コード決済で利用率ナンバーワンを誇るPayPay陣営のソフトバンクのポイ活系の料金プランはどうでしょう。

法林 ソフトバンクはギガ無制限の料金プラン「ペイトク無制限」(9625円)を昨年10月から開始し、PayPayのポイント還元率が5%+になるのがウリになっています。現在はキャンペーンがあり、3ヵ月間はポイント還元率が10%+。PayPay決済で4万円分利用すれば、最大で4000円分のポイント還元を得られます。

――ギガは無制限ですけど、ドコモと同じくそこまで強烈な還元ではないですよね。

法林 ソフトバンクはグループ内のECに「Yahoo!ショッピング」があり、そこでは最大27%のポイント還元、最大半額クーポンの配布。

また、「PayPayカード ゴールド」を支払いに利用することで、通信料金から10%のポイント還元もあります。ためたPayPayポイントは各種支払いだけでなく、ソフトバンクグループの「PayPay証券」でも利用できます。

――Yahoo!ショッピングはアマゾンや楽天市場同等の品ぞろえで、これは実店舗よりもPayPayを活用するシーンが多そう。楽天モバイルはどうでしょうか?

法林 楽天はグループでEC、証券、銀行、エンタメ配信などすべてがそろっており、どこでも楽天ポイントを利用することができます。例えば、楽天モバイルユーザーが新規で証券口座を開設したら"2000ポイント還元"といったキャンペーンを常時行なっており、そういった部分をより強化しています。

また、楽天銀行や楽天証券の既存ユーザーが、楽天モバイルに加入する場合、その手続きが圧倒的に簡素化されているのも楽天モバイルの特徴です。楽天モバイルユーザーは楽天市場でのポイント還元率も優遇されるので、ある意味でポイ活系プランの元祖的な存在といえるでしょう。

――では、最後にポイ活系プランへ加入時の注意点は?

法林 どのキャリアの料金プランも、"1ヵ月でプラン変更"することが可能です。1ヵ月使ってみて、自分がポイント獲得的にお得要素がなかった場合は、元のプランに戻すべきでしょう。

一方、ソフトバンクや楽天モバイルなら、大きな買い物のある時期にクレジットカードと同時に加入して、最大のポイント還元を得るという手段もあります。ただし、どのクレジットカードにも有効期限があり、基本的に自動更新となります。1年での解約前提の場合はその時期をしっかり把握することをお忘れなく!

――各キャリアのポイ活系プランやクレカへの加入は、その解約時期の見極めも超重要ですよ!

取材・文/直井裕太

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