元セクシー女優が「AV新法による“女優たちへの悪影響”」を暴露。仕事激減の女優が続出する“決定的な理由”

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2024年05月11日 16:30  日刊SPA!

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元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」
 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半が経過したところで引退を決意し、現在は同人作品やセクシービデオの脚本など、あらゆる方面で活躍中。
◆新法がもたらした女優への悪影響

 AV新法は、出演者であるセクシー女優にも大きな影響を与えた。新法の内容を一部取り上げると「撮影前の契約は必ず1カ月前に」、「女優の都合で発売や現場をいつでもバラせる(もちろん違約金等のお咎めなし)」など、一見すると女性に優しいシステムだが、新たなルールが災いして多くのセクシー女優が厳しい状況を強いられているそうだ。

 悲痛な声を上げる彼女たちは、一体どのようなことで苦しむのか。新法を詳しく紐解いていくと、果たして本当に良心的な法律なのか? とさえ疑問に感じてしまうほどだった。

◆本数激減による仕事の奪い合いが発生

 事実を包み隠さずに言うと、新法制定により、余計な悩みが生まれてしまった女優の方が多い。今まではスムーズに活動ができていたものの、新法が足枷となり、身動きが取れず引退、休業に追い込まれたケースが急増したからである。

 引き続き活動を続けているが、昔と同じような動き方ができず、歯がゆい思いをする演者も多発。新法導入以前から業界にいた女優たちほど、苦戦し続ける傾向が強い。

 ちょっと前の業界は、予算次第でポンポン作品を発売していた。企画ものを中心とするメーカーはとにかく本数勝負。リリース数を増やし、“どれか当たればラッキー”のような風潮が強かったように思える。単体女優がメインのメーカーも似たり寄ったりで、ひと月に複数名の新人をボーンと登場させることもよくあった。

 しかし昨今の業界は、新法の影響で作品の審査基準が変わり、矢継ぎ早に販売するのが難しい状況に。審査が終わらねば市場には出回らないのだから、発売本数は減少。と、なればオファー数も減るのが当たり前なので、仕事が均等に行き渡らない現象が起きている。

 メーカーとしても売り上げの問題に頭を悩ませ、1本あたりの火力を大きくしたいとなれば、数字を持っている女優に頼らざるを得ない。その結果撮影がある人/全くない人の差が開き、月1に1本も撮影がないと嘆く女優が増えてしまったのだ。

◆新人には優しいシステムだが…

 新法制定後は、撮影からリリースまでの期間を4カ月以上空けなければいけない。やや迷い気味で業界に入った人からすると考える時間がたっぷりできるため、その間に発売取り下げも可能。新人には優しいシステムと言えるだろう。

 でも、覚悟を決めて業界入りした女優やベテランからすると、タイムラグは決して有難いものじゃない。メーカーは販売状況を見て次回のオファーを決めるので、結果がわかるまでの期間が長いと“おかわり”の間隔が空きがちになるからだ。オファーの間隔が開けば、仕事がある月とない月の差が激しくなってしまう可能性大。それに数字を持っていない女優や能力が未知数の新人だと撮影本数が一向に安定せず、そのまま引退を余儀なくされるケースも多い。

 もちろん仕事ぶりが良いという理由ですぐ再オファーがくることも考えられるし、制作側が「絶対に売れる!」と確信を持ったのなら専属契約は延長されるが、こちらはかなり稀な例。近頃はどこも売り上げに苦戦中なので、無駄な先行投資は避けたいのが本音なのである。

◆“突然のオファーNG”による弊害

 また、「撮影前の契約は必ず1カ月前に」がデフォルトとなった今、メーカー・女優両社とも突発的な撮影ができなくなった。これはなかなかの打撃である。

 すべて前もって用意しておかなければならない状況だと、1つの作品に対し1カ月以上前からスタッフ、演者などを確定させる必要が出てくる。先の予定が埋まることに安堵するものの、何が何でも穴を空けられないプレッシャーが演者を襲う。体調は崩せないし、冠婚葬祭でキャンセルすれば現場はバラシ。一つ現場を飛ばすと次回のオファーが来づらくなるため、急な変更が一切できなくなったのはとても悩ましい問題だ。

◆若手のチャンスが激減してしまうワケ

 かつては突然のキャンセルが出れば、“おこぼれ”をもらえる女優がいた。ラッキーを拾い、「急遽来てくれた子の方が良かったね」なんて話になれば、その人自身は新しいチャンスを掴めるかもしれない。

 しかし突然のオファーや撮影がゼロになると、様々な可能性がなくなるのとほぼイコール。1から10までびっちりと固めれば安心感はあるけれど、その分融通が利かないデメリットは大きいだろう。

◆本当に女性を守るための法律なのか?

 AV新法は出演者を守るために作られたルールなものの、現時点ではまだ「成功」とは言い切れない。マイナスの方向へ働く要素が強すぎて、業界が盛り下がる立派な原因になっているからだ。

 全員に優しい法律など存在はしないが、現場の声を度外視したまま話が進むのはちょっと違うんじゃないかと筆者は思う。6月に内容が改定されるとのことだが、一体どうなることやら……。引き続き目が離せない問題であり、どこか不安な気持ちになる自分がいるのは否めない。

文/たかなし亜妖

―[元セクシー女優のよもやま話]―

【たかなし亜妖】
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。

このニュースに関するつぶやき

  • AV業界も韓流で良いじゃん?裏AVでモザイク無しをばらまいてた業界なんか粛清されて当然じゃないかな?反社が騙してAV作ってたからしょうがない。
    • イイネ!2
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