豊田章男会長、オジエの戦いぶりに「“真のプロ”の仕事」。ペースノート紛失への追伸も/WRC第5戦後コメント

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2024年05月13日 11:00  AUTOSPORT web

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2024年WRC第5戦ラリー・ポルトガル セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1)
 5月12日(日)、WRC世界ラリー選手権第5戦『ラリー・ポルトガル』の競技最終日となるデイ4が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは4台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走。デイ3時点で総合首位に浮上したセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)は、最終日の残る4ステージでもリードを守り切って、第4戦クロアチア・ラリーから続く2優勝を飾った。

 デイ2時点で総合首位に立っていたカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)と、僅差の総合3番手につけていた勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、デイ3の午前中のステージにてマシンにダメージを負い、その日はデイリタイアとなったが、最終日にはふた組ともに日曜日のみの総合順位で争われる“スーパーサンデー”でポイント獲得圏内の順位を得る活躍を見せた。

 ランキング2位のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)も、デイ2ではペースノートを紛失するアクシデントに見舞われるも、スマートフォンを使いながらも的確に対処。最終日にはエンジントラブルにも見舞われたが、ハイブリッドシステムを利用するなど適切なオペレーションで、最終的に総合6位でフィニッシュ。ランキング2位のポジションを守り抜く走りを見せている。

 伝統のラリー・ポルトガルで2019年からの5連覇(2020年大会はCOVID-19のためにWRCのカレンダーに含まれず)を飾ったTGR-WRTの活躍に、豊田章男会長はオジエが見せた真の強さと、度重なるトラブルに対してこれまでよりも一層冷静に対処したチームのメンバーへ向けてコメントを送った。

 そんな豊田会長のWRCラリー・ポルトガル後のコメント全文は以下のとおりだ。

* * * * * * *

豊田 章男 (TGR-WRT会長)
セブ、ヴァンサン、2連勝おめでとう!

ポルトガルのどんなに厳しいグラベルでも、セブは終始落ち着いた走りを見せてくれました。痺れるような接戦が続いていても 、サービスに戻ってきたセブは、ファンに笑顔で応えてくれていました。なにかトラブルが起きても、エンジニアたちに落ち着いて状況を伝え、クルマをまたコースに戻していってくれました。そして、誰よりも速いタイムでゴールに帰ってきてくれる。そんな“真のプロ”の仕事をしてくれるドライバーがチームにいてくれることを本当にありがたく思います。セブ、今回も、ありがとう。

ラリーポルトガルでは、他にも“悔しかったこと”と、“嬉しかったこと”がひとつずつありました。悔しかったのは、他の3台が無事には走りきれなかったこと。昨年も優勝はできたものの、他の2台は走りきれませんでした。今年こそは“全車がトラブルなく走り切る”ことを目標としていましたが、悔しい結果となってしまいました。そんななかでも嬉しかったことは「どんなトラブルが起きても、チームが以前より落ち着いていた」と私の耳に伝わってきたことです。今回もさまざまなトラブルが起きましたが、みんなはつねに冷静でいることに努め、解決方法を見出そうとしていたそうです。チームの成長を感じられることを本当に嬉しく感じます。

メンバーひとりひとりが強くなることでチームは強くなっていきます。チームが強くなることで、トヨタGRヤリス・ラリー1は“もっといいクルマ”になっていきます。そして、トヨタGRヤリス・ラリー1が“もっといいクルマ”になれば、他のトヨタのクルマも“もっといいクルマ”になっていきます。

今シーズン、まだまだ厳しい戦いが続きますが、 チームのみんなと成長を続けていければと思います。

追伸:スコットへ
忘れ物には気をつけましょう! 笑
でもバックアップは素晴らしかったね。

追伸:エルフィンへ
私のコ・ドライバーも忘れ物が多いから気持ちはわかるよ!
僕たちドライバーももっとコ・ドライバーをサポートしていこう! 笑

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