立民「自民裏金」対抗馬に遅れ=野党間連携も進まず―次期衆院選

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2024年05月15日 08:01  時事通信社

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記者会見する立憲民主党の泉健太代表=4月12日、国会内
 立憲民主党の次期衆院選に向けた候補者擁立が「頭打ち」となっている。目立つのは、自民党の派閥裏金づくりに関わった議員への対抗馬の遅れ。強固な地盤を持つ自民議員が多く、「勝てる候補探し」(立民関係者)が難航している。泉健太代表は政権交代をにらみ単独過半数(233議席)を目指すと意気込むが、足元の準備は追い付いていない。

 4月の衆院3補欠選挙で全勝して以降、泉氏は「できる限り単独過半数を取れるだけの候補者(擁立)は目指したい」と強気の発言を連発。小選挙区に200人を擁立する現行目標の上方修正に意欲を示した。

 「政治とカネ」の問題を最大の争点に掲げる考えで、泉氏は「裏金議員を許さないという意思を示す。対立候補を立てる」と旗振りに躍起だ。

 ただ、現時点の立民候補者は約180人にとどまる。裏金化に関わった自民議員らが立候補を予定する選挙区は50超あるが、このうち立民は15選挙区で候補不在だ。

 特に、自民の萩生田光一前政調会長(東京24区)、高木毅前国対委員長(福井2区)、西村康稔前経済産業相(兵庫9区)、武田良太元総務相(福岡11区)ら、大物「裏金」議員への「刺客」選びが滞る。いずれも自民政権で要職を歴任し、高い知名度を有する強敵。中でも高木、西村、武田の3氏は、自民が下野した2009年衆院選でも小選挙区当選を果たした。

 立民幹部は「誰でもいいから立てればいいというわけではない。勝てる候補でなければ意味がない」と語った。

 他の野党との連携も見通せていない。「野党第1党」獲得を狙う日本維新の会は、立民と100選挙区超で競合し、候補調整を拒否している。衆院3補選で立民を支援した共産党も、衆院選では比例票獲得を重視し、一方的な小選挙区候補の取り下げには否定的だ。国民民主党も調整には原発や安全保障など基本的政策の一致が必要との立場を崩していない。

 立民の小沢一郎衆院議員は14日、国会内で記者団に「野党がまとまれば絶対に勝つ。難しいことではない」と述べ、野党間の調整が進まないことへの不満をにじませた。 

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