国産液晶、風前のともしびに=価格競争、シャープもテレビ向け撤退

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2024年05月15日 09:01  時事通信社

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時事通信社

東京都内の家電量販店に並べられたシャープの液晶テレビ=2014年5月(EPA時事)
 シャープがテレビ向けの大型液晶パネルを製造する堺工場(堺市)の稼働停止を決めた。海外メーカーとの価格競争に敗れ、テレビ向けを手掛ける国内勢は姿を消す。大手メーカーの中小型液晶を統合したジャパンディスプレイ(JDI)も10期連続の最終赤字を計上。かつて世界を席巻した「日の丸液晶」は風前のともしびだ。

 シャープの呉柏勲社長は14日の記者会見で、液晶パネル事業について、「巨額投資をしていかなければ、競争力を維持できない」と強調。今後、中小型パネル生産も縮小する方針を示した。

 液晶パネル市場は、韓国や台湾、中国メーカーの参入で競争が激化。シャープは三重県・亀山工場で生産する液晶テレビ「世界の亀山モデル」で市場をけん引してきたが、堺工場への巨額投資が裏目に出て経営危機に陥った。2016年から台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下で再建を進めたが、液晶パネルの市況低迷が長期化、経営の重荷となっていた。

 他の国内勢の多くは既に液晶から手を引いている。パナソニックは16年にテレビ向けの生産から撤退。その後、カーナビなど車載向けや医療機器向けに絞って生産を続けてきたが、21年に全ての生産を終了した。三菱電機も採算の悪化により23年に液晶パネル事業から撤退した。

 ソニー、日立製作所、東芝の中小型液晶パネル事業を統合して発足したJDIは、24年3月期連結決算で443億円の純損失を計上、10期連続の赤字となった。採算の見込めないスマートフォン向け液晶パネルから撤退し、有機EL(エレクトロルミネッセンス)に活路を見いだす考えだが、浮上できるかは不透明だ。 

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  • 技術者や現場従事者達を蔑ろにし地道な研究開発や人材育成より効率や利益性ばかり追求してる内に外国勢に追い付き追い越された当然の帰結で前例や慣習や派閥や親族経営に重きを置いた末の顛末
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