尾上右近、初となる『四谷怪談』お岩役に“縁”「当たり役にしたい」

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2024年05月16日 13:53  ORICON NEWS

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初となるお岩役に“縁”を感じたと語った尾上右近 (C)ORICON NewS inc.
 歌舞伎俳優の尾上右近が16日、東京・陽運寺で博多座開場二十五周年記念『六月博多座大歌舞伎』【夜の部】通し狂言「東海道四谷怪談」舞台安全成功祈願を行った。囲み取材で右近は初役となるお岩役に「ご縁を感じた」と何度も語っていた。

【写真】しっかりと手を合わせ、安全成功祈願をする尾上右近

 博多座開場二十五周年記念となる『六月博多座大歌舞伎』における夜の部の通し狂言『東海道四谷怪談』は、文政8年(1825年)に初演された、四世鶴屋南北の怪談物の傑作。怨霊となるお岩を尾上右近が演じ、尾上松也が“皆急”と呼ばれる二枚目ながら冷血なキャラクターの伊右衛門を演じる。博多座で上演されるのは22年ぶりとなり、花形の尾上右近と尾上松也が博多の地で大役に挑む。

 本堂での安全祈願後、報道陣の取材に応じた右近は「昔から四谷怪談を上演すると、何かあるから、安全祈願のためにお参りするっていうことが習慣として言われてますけど、僕の気持ちとしては、安全をお願いすると同時に、やっぱり成功をお願いするってことでもある」といい、「お岩様が自分の体を通じてこの現代の世に現れて、お客様に見てもらって、感動したり怖がってもらう。そうして僕を通じてお岩様が喜んでいただくことに繋がるんじゃないかなっていう思いがあります」ときょうの安全祈願に臨んだ思いを語る。

 初役で演じるお岩について、自主制作の公演でお岩を演じようと自分の中で決めていたところに『六月博多座大歌舞伎』という大舞台でのオファーがあったことを明かし、「お岩様をしょって立つ責任と、何か選ばれたという幸福感みたいなものをとても感じます。役者は役を選んでいるつもりが、実は役に選ばれているのかもしれないと改めて感じて。お岩様に呼んでいただいたっていう感覚がある」と語る。

 そして歌舞伎役者の先輩方からも「お岩様をやったほうがいい」とお墨付きをもらったそうで「実際に自分が扮装した時にしっくりきた。これはもう当たり役にしたいと思っています」と自信をにじませ、「歌舞伎の魅力というが詰まった作品ですので、怖い話を見るつもりでもいいし、歌舞伎を楽しみたいというつもりでもいいし、とにかく1度見に来たら面白いと思っていただけることは間違いないと思いますので、ぜひ劇場に足を運びください」と呼びかけた。
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