クラフト・バンブーの日本初陣でポール獲得の太田格之進。海外挑戦への第一歩に/S耐富士24時間

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2024年05月24日 19:30  AUTOSPORT web

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2024スーパー耐久第2戦富士 リー・ジェフリー/太田格之進(Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3)
 5月24日、静岡県の富士スピードウェイで行われているENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第2戦『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』の予選で、本シリーズのデビュー戦を迎えた33号車Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3(リー・ジェフリー/太田格之進/チェン・ディーン/リアン・ジャトン/オジェイダ・ジェイデン)が総合ポールポジションを獲得した。

 これまで世界各国のカーレースに参戦し、近年ではIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ・パワード・バイ・ピレリやファナテックGTワールド・チャレンジ・アジア・パワード・バイAWSなどで活躍してきたCraft-Bamboo Racing。その日本法人であるCraft-Bamboo Racing Japanは、国内活動の初陣として今回富士24時間レースに臨んでいる。

 使用するマシンは、これまでチームが各カテゴリーで使用してきたメルセデスAMG GT3で、ドライバーラインアップは、リー・ジェフリー/太田格之進/チェン・ディーン/リアン・ジャトン/オジェイダ・ジェイデンの5名だ。

 なかでも注目なのは、スーパーGT GT500クラスや全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)に参戦するホンダ契約の太田格之進だろう。太田は、5月8日に富士スピードウェイで行われた公式テストでチームと走行を重ねており、予選ではBドライバーとしてアタックを担当した。

 太田のスポット参戦に繋がった経緯について、太田とチームのゼネラルマネージャーを務める畠山修一氏は「チームの友人からの紹介がきっかけである」と話した。

「Craft-Bamboo Racingが今後日本に拠点を構えて、国内でのレース活動に力を入れていくために、まずは活動の第一歩としてスーパー耐久へのエントリーを決めました」と、参戦の発端を語る畠山ゼネラルマネージャー。

 元々、畠山ゼネラルマネージャーと交流があったという太田も、「チームが参戦準備を進めていくなかで、自分は畠山さんとはもちろん、共通のスポンサーさんやチームに関わっている面々ともこれまで親密な関係を築かせてもらっていたので、一緒に出来たら面白いよねという話になりました」と、加入の経緯を明かした。

 さらに太田個人としては、国外のカテゴリーでの活躍が多いCraft-Bamboo Racingでの活動に特別な魅力を感じていた。その想いは、ホンダをはじめ、自身が参戦しているGT500やSFのチームにも理解を得られたという。

「自分としても、このチームを構成するメンバーや、参加するドライバーのほとんどが海外を拠点にしている方々である、というところが魅力的でした」

「というのも、もちろん僕にも海外に行って走りたいという想いがありますし、日ごろからホンダさんにも伝えていました。ですが、メルセデスAMGのGT3にホンダ契約の選手が乗るというのは前例があることではないと思います」

「なので今回は改めて、自分の想いを伝えつつホンダさんやGT500、スーパーフォーミュラでともに戦っているチームにも慎重にしっかりと確認を取り、ご理解をいただけました」

 太田は、幼少期をインターナショナルスクールで過ごし、海外のカートレースに出場したこともあるので基礎的な英語力は問題ないとのことだが、ドライブ中の無線などのコミュニケ―ションはやはり実践の経験がなにより。実際にテストでも、その点を意識しながらの走行プログラムをこなしたようだ。

 そして迎えた予選では、同クラスに参戦している3台のメルセデスAMG GT3のなかでもベストのタイムをマークし、Aドライバーとの合算タイムで見事総合ポールポジションを獲得してみせた。

 太田は、練習走行よりも気温と路面温度が上昇したコンディションに苦戦したというが、「チームもメルセデスAMG GT3に理解がありますし、マシンの方はもうすべて任せて、僕はドライビングに集中しました」とアタックを振り返る。

「僕が予想したよりも、上がった路面温度に対してのグリップレベルの変化が大きかったので、すこし苦戦しました」

「なので、ポールポジションを獲ることができて良かったなと思いますし、今回の出走を認めてくれたホンダさんや日本での初陣に自分を選んでくれたCraft-Bamboo Racingに感謝しています」と安堵した。

 24時間の長丁場になる決勝については、「多分、10時間ぐらいは乗ることになると思います。基本的には夜間担当で、僕がそれくらいの時間を乗らないと勝つのは難しいかもしれません」と自身のドライブでチームを引っ張る意気込みを語った。日本での初陣を迎えるCraft-Bamboo Racingに、勝利の花を添える太田の活躍に期待したい。

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