東京大の安田講堂=東京都文京区 東京大は27日、同大大学院総合文化研究科の中沢公孝教授の研究室で、公的研究費約192万円の不正使用があったと発表した。申請と異なる目的に使用されるなど、手続きに不正があったが、私的流用や還流はなかったとしている。
東大によると、2015〜22年度、中沢教授の研究室に所属していた元事務補佐2人が学内ルールに反して公的研究費から残業代などを支出。自家用車やレンタカーを使用した出張で電車代を申請するなどした。
東大は返還手続きを進めており、中沢教授については、確認を怠ったとし、内部処分を検討している。東大は22年に通報を受け、調査委員会を設置して調べていた。