ＵＳスチールの対応「支持」＝誤情報拡散の同業非難で―今井日鉄社長

　日本製鉄の今井正社長は２８日、米鉄鋼大手ＵＳスチールが、誤った情報を拡散しているとして同業の米クリーブランド・クリフスを非難する文書を発表したことについて、「ＵＳスチールの決定を支持している」と述べた。今井氏は同日、日本鉄鋼連盟会長に就任。就任後初の東京都内で開かれた記者会見で語った。

　今井氏は「クリーブランド・クリフスからいろいろな話が出ているのは承知している」と指摘したものの、「日鉄としてのコメントは差し控える」と語った。

　ＵＳスチール買収を巡っては、クリフスの幹部が米当局が買収を承認する可能性は「ゼロ」と発言したと報じられた。これに対し、ＵＳスチールの取締役会は２１日に発表した文書で、「（日鉄との）取引を頓挫させるため、当社の利害関係者に容赦なく誤情報をまき続けている」などとクリフスを非難していた。