サインツ、レッドブル&メルセデス以外の移籍先を検討。ウイリアムズとボッタスが動向を見守る

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2024年05月29日 17:50  AUTOSPORT web

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2024年F1日本GP カルロス・サインツ(フェラーリ)
 多くのF1ドライバーが、2025年の契約を早い段階で決めたいと思っているが、この約10日間、F1ドライバーマーケットは完全に停滞している。キック・ザウバー/アウディ、ウイリアムズ、アルピーヌ、ハースといったチームが、状況を見守っている。

 ドライバーマーケットの中心にいるカルロス・サインツは、レッドブルかメルセデスを移籍先候補の上位として考えているはずだが、この2チームはサインツを選ばないかもしれない。

 レッドブルは、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとして今もセルジオ・ペレスを起用したい考えだ。ペレスは最近調子が落ちており、さらに彼自身は1年契約の受け入れを渋っている。しかしクリスチャン・ホーナー代表には、サインツを起用するつもりはなく、RBで見事なパフォーマンスを発揮している角田裕毅を候補リストに加えてもいないようだ。モナコの週末には、ペレスとの新契約が数日のうちに発表される可能性があるともいわれていた。

 メルセデスは、来年、育成ドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリをジョージ・ラッセルのチームメイトに起用するという賭けをすることを、基本的に決定している。ただ、アントネッリが現在参戦するFIA F2に集中できるよう、発表を遅らせているといわれる。

 こうした状況から、サインツは、少なくとも今後数年はトップで戦うチャンスがないであろうチーム、つまりキック・ザウバー/アウディ、アルピーヌ、ウイリアムズという3つの選択肢を検討せざるを得なくなっている。

 最近サインツは、決断する期限を設けてはいないとして、「必要なだけ時間をかける」と述べた。とはいえ、サインツは、今後数週間で来年の行き先を確定させる見通しであり、サインツが動けば、他のピースが埋められていくことになるだろう。

 ウイリアムズは、エミリア・ロマーニャGP中に、バルテリ・ボッタスとの契約を結ぶ予定だったが、意外にもサインツがウイリアムズとの2年契約に関心を示したため、すべてを保留した。

 サインツがウイリアムズに加入する場合、ボッタスのBプランはハースと契約することだ。ハースはボッタスに対して確固たるオファーを出しており、もうひとりのドライバーとしては、フェラーリ育成で今年サインツの代役で1戦出場したオリバー・ペアマンを起用することになるだろう。

 RBのドライバーラインアップは、レッドブル・レーシングがセカンドドライバーを選んだ後で、検討される。RBは角田について契約オプションを有しているが、角田は今の優れたパフォーマンスにより、他チームからオファーを受ける可能性がある。ただ、角田が去る場合でも、リアム・ローソンとアイザック・ハジャルがおり、彼らには他チームと契約する自由はないため、RBとしては選択を急ぐ必要はない。

 アルピーヌには大きな動きはない。ブルーノ・ファミン代表は、現ドライバーのピエール・ガスリーとエステバン・オコンに有力な移籍先候補がないと考え、焦らず決定を下そうとしている。サインツやボッタス、リザーブドライバーのジャック・ドゥーハン、WECで契約しているミック・シューマッハーなど、多くの候補がおり、競争力の高いドライバーを確保できると踏んでいるのだ。

 現時点で、F1ドライバーマーケットの中心にサインツがおり、彼の動きが決まれば、複数のチームが次々と来季ドライバーを確定させていくことになりそうだ。

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