安田記念参戦の香港中距離界“最強戦士” G1・7勝を誇るそのストロングポイントを深堀り

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2024年05月31日 07:00  netkeiba

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ロマンチックウォリアー(撮影:高橋正和)
 東京競馬場で6月2日(日)に行われる春のマイル王者決定戦・安田記念(3歳上・GI・芝1600m)。昨年のマイルCSを制したナミュールや、GI初戴冠を狙うソウルラッシュなどが出走を予定しているが、注目を集めているのは香港馬2頭だろう。中でも実績断然のロマンチックウォリアー(Romantic Warrior、セ6、香・C.シャム厩舎)は、どんな走りを見せるのか、期待に胸を膨らませるファンも多い。

 同馬は父Acclamation、母Folk Melody、母の父Street Cryという血統の愛国産馬。短距離路線のレベルが高いとされる香港競馬界において、中距離路線でG1・7勝(うち豪G1・1勝)と圧倒的な成績を残している。クイーンエリザベス2世C(香G1)を史上初めて3連覇したほか、香港C(香G1)も2連覇中。昨秋のコックスプレート(豪G1)からG1・4連勝中と、近年来日した外国馬の中でも、実績や勢いは頭ひとつ抜けている。

 最大の魅力は“勝負強さ”、“しぶとさ”だろう。近4走の着差は古いほうから「短アタマ」、「短アタマ」、「クビ」、「クビ」といずれも小差。前にいる馬はしっかり捕まえる一方で、後ろから並ばれるとしぶとく食い下がる。脚質もある程度は自由が利きそうで、よほど位置取りが悪くならない限りは脚をしっかり使う。追い比べに持ち込むのが勝ちパターンで、得意の形になれば相当に手ごわそうだ。

 気になるのはマイルへの距離短縮だが、昨年1月の香港スチュワーズC(芝1600m、香G1)では、22年香港マイル覇者のカリフォルニアスパングル(California Spangle)に先着して2着。さすがに勝ったゴールデンシックスティ(Golden Sixty)には1馬身差及ばなかったものの、同馬は現在までマイルG1・10勝を誇る歴史的な名馬だ。そんな強敵相手に1馬身差。しかもカリフォルニアスパングルは、香港マイルでゴールデンシックスティを破った実績もあった。トップホース相手に健闘しており、マイル適性もバッチリである。

 左回りも昨秋のコックスプレートで経験済み。戦績からは弱点という弱点が見当たらない印象。あえて挙げるなら、東京の広いコースと、降雨による馬場の悪化ぐらいだろうか。パンサラッサやジャックドールなど、数多くの日本馬を破ってきた香港の最強戦士。アウェーでもその末脚で戴冠となるだろうか。

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