「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」リーズ役・栗坂南美インタビュー「懐の広さを演じたい」

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2024年05月31日 18:51  アニメ!アニメ!

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「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」リーズ役・栗坂南美インタビュー「懐の広さを演じたい」
読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年6月号には、春アニメ『出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした』より、リーズ役の栗坂南美が登場。 本稿では、本誌で紹介できなかった部分も含めたロングインタビューをお届けする。

人に対して壁を作らない懐の広さを演じたい
――『出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした』(以下『出来そこ』)という作品の印象を教えてください。

タイトルを見て、主人公が自由気ままに旅をしていくお話なんだろうと思いました。でも、物語を読んだら主人公のアレンがいきなりトラブルに巻き込まれていて、想像と違うと思ったんですね。さらに、登場するキャラクターのバックボーンもかなり深掘りされていて、彼らの成長も描かれる、すごくおもしろい作品だなと感じました。

――栗坂さんが演じるリーズには、どんな印象がありましたか?

透明感があって純粋な子という印象でした。リーズはアドアステラ王国の第一王女なのですが、いい意味で王族っぽさが感じられないんです。人に対して壁を作らないし、どんな相手に対しても自分からアプローチをしていく。懐の広さが魅力的だなと思いました。彼女の過去を描くエピソードでは、今のリーズになるまでにどんな経験をしたのかも描かれていて、ますます魅力を感じました。

――大人びているようで、アレンや仲間たちの前では年相応のかわいらしさを見せてくれるところもいいですよね。

そうなんです。大人たちに囲まれて生活していたからか、振る舞いは大人びているんですね。でも、仲間たち、とくにアレンに対してはコロコロと表情を変え、動揺した姿も見せる。15歳ぐらいの年齢相応なところも、かわいくて推しポイントです。

――そんなリーズを演じるにあたり、どんなことを大切にしていますか?

彼女のやさしい部分を、まず大事にしようと思っていました。その一方で、アレンや仲間を信じ抜く勇気や意志の強さを表現したかったんです。ただ、わかりやすい強さではないので、どうやって演じるのかをすごく考えました。

――声を張りすぎると、気が強いだけに聞こえてしまう可能性もありますね。

おっしゃるとおりで、内面の強さを声に出すのは本当に難しかったです。とくにリーズは見た目もやさしくかわいいので、強い声はあまり合わないと思ったんですね。それもあって、セリフの切り方や発声の仕方を考える必要があったので、試行錯誤しました。

――スタッフの方からはお芝居に関して、どんなディレクションがありましたか?

第1話のアフレコ前に、古賀一臣監督から「リーズはヒロイン感、かわいさを大事にしてほしいです」とお話がありました。範囲が広いなと思ったのですが、その時点で自分なりのリーズを作っていたのでアフレコに臨ませていただき、OKをいただけたのでホッとしたことを覚えています。

――さらに王族らしさも考えないといけませんよね。

リーズはやさしすぎて王女だって忘れかけちゃうくらいなんですよね。でも、王女であることは忘れないように、つねに心のなかに置いていました。といっても特別な言葉づかいをするわけではないですし、アレンたちと話しているときは分け隔てないので、なかなか王女感を披露する機会はなかったです。それでも、王女として振る舞うシーンでは、息づかいや気品が出るように意識しましたし、幼少期のシーンは挨拶などで小さくかわいいお姫様感を意識しました。

――仲間たちには分け隔てないリーズですが、アレンと話すときはまた違った表情を見せますよね。

アレンに対しては「好き」という感情だけでは片付けられない気持ちがあると思うんです。第1話でも「アレンくんは立派な方です!」など、彼への信頼を込めたセリフがありましたが、彼にリーズが抱いている安心感や信頼感はつねにセリフに乗せたいなと思ってお芝居をしていました。アレン役の蒼井翔太さんがすごく安定したセリフ回しをしてくださるので、私もリーズらしく会話ができていたのではないかなと思っています。

――栗坂さんとリーズに似ているところはありますか?

リーズって純粋で綺麗で、本当に素晴らしい子なので、似ているところは何ひとつないかもしれないと思ったんです。でも、声優として活動している自分を考えると、自分の意志をもって行動に移せるところは似ているのかなと思いました。

――リーズに憧れるところは?

私はすごく人見知りなので、彼女の誰とでも話せる感じや接しやすそうな雰囲気に憧れます。アレンと初めて会ったときも、自分からご挨拶にいっているところがすごいですよね。

――そんなリーズの元婚約者であるアレンへの印象は?

最初は、前世で周囲の人から敬遠されていた経験から、一歩引いて冷静に状況を判断するクールな人という印象でした。でも、アレンはクールでありつつも、すごくやさしいんですね。自覚しているかはわからないですが、やさしいがゆえに自分が傷ついてしまうこともある。だからこそ周りに人が集まってくる。本当に素敵な男の子だと思います。それから、「今世では平穏に」と思いつつも、いろんな人の手助けをしちゃうところも素敵です。

――リーズ以外にも、アレンと関わる女の子が登場しますが、ほかの女の子にはどんな印象がありますか?

アンリエットさんの語尾が好きなんです! まだ登場していないので詳しくは言えませんが、早く皆さんに聞いていただきたいです。ベアトリスさんもノエルさんもミレーヌさんも、みんな個性豊かですよね。集まるとクスッとなるような会話をしていて、みんな大好きなキャラクターです。

――リーズからしたら、ある意味恋敵になるのかなと思いますが……。

リーズって、ほかの女の子たちがアレンに好意を持っているのをわかったうえで、一緒にいるような女の子なんですね。旅を続けていくうちに変わるかもしれませんが、心が広いというか、深くは突っ込まないというか……。怒るときももちろんあるのですが、私もリーズの沸点はよくわからなくて。でも、物語が進むにつれてもっと感情豊かになっていくので、そんな変化にも注目してください。

――アフレコの思い出を教えてください。

最初のころは緊張しすぎて、「どうしよう、どうしよう」と思っていましたが、先輩方やスタッフさんが温かい空気を作ってくださって、ブースにも入りやすくなりました。休憩中にサインを書く時間があったのですが、当時の私はあまりサインを書いたことがなく、皆さんがささっと書いていくのを見ながら、勉強させていただきました。いまではだいぶ慣れたと思います。

――いま感じている作品全体のおもしろさと言われたら?

アレンの周囲の人たちを掘り下げて、どんなキャラかわかっていくところがおもしろいです。この先、アレンの周りに集まってきた人はもちろん、その人の周辺にもスポットが当たっていくんですね。人間関係がどんどん広がって見えていくので、そんなところも楽しいと思います。

――この先の見どころを教えてください。

第5話以降は、アレンの家族や前世にもスポットが当たっていきます。そして、アレンが求める平穏は本当に手に入るのか、そもそも彼が求める平穏とはなんなのかも見えてくるので、ぜひチェックしていただきたいです。また、第4話までだと、王族関連での不穏な動きも見えていて、この先さらにトラブルが待っていそうな空気にもなっていくので、何が起こるのかを見守っていただけたらと思います。

MegamiにQuestion
Q.自分のチャームポイント
A.笑顔
子供のころから顔全体がくしゃっとなるような笑い方をしていて、自分でも気に入っています。大人になっても変わっていないので、そこがチャームポイントでしょうか。

Q.自分のニックネーム
A.みなちゃん
学生時代は名前を呼び捨てか、名字で呼ばれることが多く、ニックネームらしいものがなかったんです。共演者の方や親友からは「みなちゃん」と呼ばれています。

Q.自分の声の特徴
A.鈴のような声
マネジャーさんが「鈴みたいだね」と言ってくださって、実際に自分でも聞いてみて納得しています。

Q.自分の性格
A.マイペース
休日にゴロゴロするのが好きで、「もうちょっと寝よう」を繰り返していたら夕方になることがよくあります(笑)。アウトドアも好きですが、寝たいときはずっとゴロゴロしています。

Q.いま、ハマっているものは?
A.紅茶、コーヒー
お茶やコーヒーはもともと好きで、季節の紅茶やコーヒーをよく買っています。最近は、小さなコーヒーミルを手に入れたので、時間があるときに豆を挽いたりもしています。

Q.いま、好き勝手に出来るとしたら何をする?
A.ゴロゴロするか、海外に行く
いま、この瞬間ならゴロゴロしたいです(笑)。あとは、海外に行ったことがないので、日本ではない景色に立ってみたいですね。まずはアジアのどこかに挑戦したいです。

Q.国内旅行に行くならどこがいい?
A.自然の多いところ、温泉
散歩が好きなので、自然豊かな公園に行きたいです。屋久島とか箱根のように自然がいっぱいあるところもいいですね。あとは温泉に行って、旅館でゴロゴロしたいです。その旅館に縁側があったら最高です。

Q.本作のキャッチフレーズ
A.タイトル通りにいかない? 物語
タイトルには「好き勝手」とあってワガママなイメージも湧くと思いますが、調べてみるといろんな意味に取れるワードなんですね。この作品の「好き勝手」がどれに当たるのか、アレンの「好き勝手」はどんな旅になるのか、ぜひ注目してください。


Profile
くりさか・みなみ/10月15日生まれ。千葉県出身。ケンユウオフィス所属。
主な出演作は『私の推しは悪役令嬢。』ピピ=バルリエ役など。

作品Information
毎週月曜日深夜2時よりテレ東ほかにて放送中
https://dekisoko-anime.com/
元英雄ながら、転生したあとは神の恩恵「ギフト」を与えられず、出来損ない呼ばわりされていたアレン。生まれ変わったら平穏に過ごしたいと願っていた彼は、実家から追放されたのを機に、自由に生きようとする。だが、元婚約者のリーズを暗殺から救ったことで、さまざまなトラブルに巻き込まれていく。
(C)apogeego/紅月シン・TOブックス/出来そこ製作委員会

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