中国大引:上海総合指数0.3%安で3日続落、不動産株に売り

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2024年06月03日 17:01  サーチナ

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サーチナ

 週明け3日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比8.32ポイント(0.27%)安の3078.48ポイントと3日続落した。4月25日以来の安値水準に落ち込んでいる。
 投資家の慎重スタンスが継続する流れ。中国不動産業を巡り、依然として販売低迷が続いていることを不安視した。調査会社CRICのデータによると、主要100社の販売額(合弁会社など含む)は今年5月に3224億人民元(約6兆9910億円)にとどまり、前年同月比で33.6%の落ち込みが続いている。中央政府が5月17日に住宅ローン規制の緩和を発表して以降、各地方政府が具体的な実施規定を相次いで発表しているものの、政策の効果が発揮されるにはまだ時間がかかるとの見方が強い状況だ。取引時間中に公表された5月の財新中国製造業PMI(民間集計)が予想を上回ったことなどを手がかりに、指数はプラス圏に浮上したものの、買いの勢いは続かず、マイナス圏に再び転じている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、不動産の下げが目立つ。緑地HD(600606/SH)が4.8%安、格力地産(600185/SH)が4.6%安、金地集団(600383/SH)が3.3%安、信達地産(600657/SH)が2.6%安で引けた。
 鉄鋼や建材、非鉄など素材株も安い。重慶鋼鉄(601005/SH)が4.2%、杭州鋼鉄(600126/SH)が4.0%、福建水泥(600802/SH)が4.8%、北京金隅集団(601992/SH)が2.9%、中国アルミ(601600/SH)が2.4%、洛陽モリブデン(603993/SH)が2.0%ずつ下落した。医薬株、インフラ関連株、銀行・証券株なども売られている。
 半面、ハイテク株はしっかり。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が4.2%、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が3.7%、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が3.4%、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が2.7%ずつ上昇した。政策期待が追い風。中国の証券紙は3日、「第5世代移動通信システム(5G)の発展に向け、当局は6月中にフォーラムを開催し、支援策を発表する」と報じた。通信・メディア関連株、エネルギー株、海運株、自動車株、公益株も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が6.97ポイント(2.80%)安の242.05ポイント、深センB株指数が10.05ポイント(0.88%)安の1127.19ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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