中央競馬でも新馬戦が開幕 血統評論家から見た新種牡馬の感想は?

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2024年06月04日 08:00  netkeiba

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新種牡馬の一番星を飾ったキトンインザスカイ(c)netkeiba
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆知っておきたい!血統表でよく見る名馬

【エンパイアメーカー】

 現役時代はベルモントS(米G1・ダ12ハロン)などG1を3勝。自身を含めて兄弟に4頭のG1馬がいる血統はきわめて優秀で、種牡馬としても成功しました。アメリカで7年間供用されたあと、日本に渡って5年間供用。その間にアメリカに残してきたロイヤルデルタ、エモリエントといった産駒が大活躍し、孫のアメリカンファラオが米三冠を達成すると、アメリカに買い戻されました。

 息子のパイオニアオブザナイル、ボーディマイスターを通じてサイアーラインは発展し、前者の仔にアメリカンファラオ、後者の仔にオールウェイズドリーミング(ケンタッキーダービー)がいます。

 パワー型の中距離タイプで、気性の激しさはネックですが、代を経ると芝向きの仔も増えています。今後、母方にエンパイアメーカーを持つ活躍馬が芝・ダートを問わず増えてくるはずです。

◆血統に関する疑問にズバリ回答!

「2歳戦1週目を終えた時点で新種牡馬についての感想は?」

 まだ感想を述べるには早すぎますが、新種牡馬はおおむね順調だったと思います。賞金を稼いだのは以下の7頭。

 シスキン      [1-0-0-0] 720万円
 アドマイヤマーズ  [0-1-0-0] 290万円
 タワーオブロンドン [0-1-0-0] 290万円
 ナダル       [0-1-0-1] 290万円
 サートゥルナーリア [0-0-1-1] 290万円
 モズアスコット   [0-0-1-0] 180万円
 ウインブライト   [0-0-0-1] 110万円

 初年度の産駒数がわずか7頭のシスキンがいきなりデビュー勝ちを果たし、アドマイヤマーズ、タワーオブロンドン、ナダルが2着馬を出しました。サートゥルナーリアは2頭出走して3着、4着と掲示板を確保。モズアスコットはクビ、アタマ差の3着と悪くない船出となりました。

 シスキンは愛2000ギニー(G1・芝8ハロン)の勝ち馬で、初年度の供用開始直後に種付け中のアクシデントにより怪我をし、大事をとってその年の供用を取りやめました。2年目からは通常どおり供用されています。軽快なスピードを持ち味とし、開幕週からその能力の高さを見せつけました。なにぶん産駒数が少ないので、ランキング上位を賑わすことにはならないと思いますが、7月に開催されるセレクトセールでは産駒に注目が集まることになりそうです。

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