香港前場:ハンセン0.2%高で続伸、上海総合0.02%下落

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2024年06月04日 14:01  サーチナ

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サーチナ

 4日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比38.55ポイント(0.21%)高の18441.59ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が14.59ポイント(0.22%)高の6546.58ポイントと小幅に続伸した。売買代金は651億9940万香港ドルに縮小している(3日の前場は817億7300万香港ドル)。
 前日の好地合いを継ぐ流れ。米長期債利回りの低下が続いたほか、中国景気の過度な減速懸念がひとまず後退したことを材料視した。3日発表された5月の財新中国製造業PMI(民間集計)は予想を上回る51.7に上昇し、景況判断の境目となる50を7カ月連続で超えている。約2年ぶりの高水準だ。米格付け大手ムーディーズは3日、2024年の中国経済成長率予測を4.0→4.5%に引き上げている。ただ、上値は重い。米国の景況感が悪化したことや、原油相場の下落などが嫌気された。指数は安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が6.6%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.9%高、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が4.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が高い。上記した碧桂園服務のほか、遠洋集団HD(3377/HK)が16.5%、越秀地産(123/HK)と中国奥園集団(3883/HK)がそろって8.4%、世茂集団HD(813/HK)が7.4%ずつ上昇した。足元の物件販売は依然として苦戦しているが、当局の支援策で回復に向かうと期待されている。中央政府が5月17日に住宅ローン規制の緩和を発表して以降、各地方政府は具体的な実施規定を相次いで明らかにした。
 中国の保険・証券セクターもしっかり。中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.4%高、中国平安保険(2318/HK)と中国人寿保険(2628/HK)がそろって1.6%高、華泰証券(6886/HK)が1.7%高、中信建投証券(6066/HK)が1.4%高で引けた。
 エアラインやツアー会社など旅行関連の銘柄も物色される。中国南方航空(1055/HK)が3.5%高、中国国際航空(753/HK)が2.2%高、中国東方航空(670/HK)が1.8%高、香港中旅国際投資(308/HK)が1.6%高、東瀛遊HD(6882/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。
 半面、石油・石炭セクターはさえない。中国海洋石油(883/HK)が1.9%、中国石油化工(386/HK)が1.8%、中国石油天然気(857/HK)が1.7%、エン鉱能源集団(1171/HK)が8.7%、中国中煤能源(1898/HK)が1.0%ずつ下落した。原油安が逆風。昨夜のWTI原油先物は3.6%安と4日続落し、一時、約4カ月ぶりの安値を付けた。
 そのほか、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(2333/HK)が10.1%安。5月の自動車販売が前年同月比で9.5%減少し、14カ月ぶりのマイナス成長転落が嫌気された。
 一方、本土マーケットは小幅に4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.02%安の3077.89ポイントで前場の取引を終了した。エネルギー株が安い。ハイテク株、自動車株、メディア関連株、海運株も売られた。半面、医薬株は高い。不動産株、公益株、素材株、金融株、空運株、酒造・食品株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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