繊維リサイクル企業リニューセルをスウェーデンの投資会社Altorが買収、社名はサーキュロースに変更

　スウェーデンの投資会社Altorが、今年2月に破産したスウェーデンの繊維リサイクル企業 リニューセル（Renewcell）社を買収したことを発表した。買収額は明かされていない。

　リニューセルは、ヘネス・アンド・ マウリッツ（H＆M）グループなどが投資や提携を行ってきたスウェーデンの繊維リサイクル企業で、着古した綿の衣服や生産工程で出る端切れなどのセルロース系繊維廃棄物のリサイクルを可能にする特許取得済みのプロセスを通じて、新素材の再生セルロース繊維「サーキュロース（CIRCULOSE®）」を開発・生産するなど、ファッションを循環型にすることを目指した事業を展開してきた。しかし、今後の事業を遂行するための十分な資金確保ができず、破産申請を行ったと今年2月に発表した。
　Altor社がリニューセル社を買収したことにより、リニューセル社は社名を「サーキュロース（Circulose）」に変更。将来的に必要となる確実な資金調達が可能となり、リニューセル社はいままで培ってきたリソースとネットワークをさらに強化していくという。
　サーキュロースの最高経営責任者を務めるマグナス・ルンドマルク（Magnus Lundmark）はこの発表に対し、「私たちは、Altorの専門知識とリソースを活用して能力を強化し、サーキュロースと広範な繊維業界にとって確かな未来を確保しつつ、共に前向きな変化を推進していきます」とコメントしている。