「ハンディ扇風機」モノ雑誌編集長が“本当に勧める2機種”と“買わない1機種”

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2024年06月06日 16:01  日刊SPA!

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日刊SPA!

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『月刊MONOQLO』編集長の建部博と申します。
「誰なんだお前は」という声もあろうかと思いますので、まずはMONOQLOがどんな雑誌かご説明します。2009年創刊のいわゆるモノ雑誌なのですが、最大の特徴は「メーカーやサービスに忖度することなく、それらの良い点・悪い点を正直に読者に伝える」こと。

他社のモノ雑誌やWEBメディアの中には、ろくに製品に触らずに、メーカーのリリースをもとに「この製品おすすめなんです!」なんて無責任な記事を量産するところもあります。消費者にとってそれはあまりに無責任……(読み手はそれがリリース記事なのか、実際の評価なのか、読み解きづらいですもんね)。

本記事ではそんな雑誌を作っている私が、消費者の買い物や暮らしにおける正しい選択の一助として、正直なレビューを紹介していきます。今回のテーマは『買って良い・ダメなハンディ扇風機』です。今年は酷暑との予測もなされていますので、是非ともご参考ください。

◆こんなテストを行いました

すっかり夏の定番となったハンディ扇風機(携帯扇風機。ハンディファンとも言われます)ですが、量販店やホームセンター、ネット通販には数多の製品があり、どのような基準でチェックすればいいのかわかりませんよね。本当、モノを買う時って決め手がないと選べないものです。

そこでMONOQLOは、優秀なハンディファンの定義を「風速が強く、音がうるさくない、操作もシンプル」と設定しました。下記テストによりそれらを評価づけし、「ベストバイ」となったのがフランフラン製品です。

【風速】一定距離の最大風力を計測し、それをもとに評価
【静音性】一定距離の騒音値を計測し、それをもとに評価
【使い勝手】複数のモニターが実使用し、操作感・付属品の有無といった点を評価

◆買ってイイ!「フランフラン フレ ハンディファン」

フランフランの「フレ ハンディファン」(2,680円)は、弊誌テストでは毎年好成績をおさめています。今年も期待に違わぬ安定感で、10台以上の並列テストでNo.1となりました。

特によかったのは、風量と静音性のバランスです。風速5.1m/s、騒音値54.2dBと「うるさすぎず、かつ涼をしっかり感じられる」塩梅が優秀。言葉にすると簡単ですが、実はこのバランスをしっかりキープできている製品は、この世にそう多くはありません。

使い勝手の良さについても編集部、またモニターから好評をえました。電源ボタンの長押しにより起動、ボタンを押すごとに微弱〜最大まで5段階で風量を変更できます。さらにそこに「リズム風」もくわわり、計6段階の切り替えが可能。

さらにありがたいのは、昨年版の「フレ ハンディファン」から改良がくわえられ、充電方式が従来のmicro USBから汎用性の高いUSB Type-Cになった点です。昨今はとにかく充電しなければならないアイテムが増えており、それにあわせてケーブルも用意しなければなりません。汎用性の高いType-Cになったことで、その煩わしさも解消されました。

他製品に比べてやや重量はありますが、大きなハンデにはなりません。付属の台座に立てることで机の上で使用もできますし、死角がほとんどない“ベストバイ”です。

【MONOQLO評価】
風速:花丸
静音性:花丸
使用感:◎

◆買ってイイ!「シロカ ハンディファンSF-H531」

フランフランと同様に心の底からおすすめできるのが、シロカの「ハンディファンSF-H531」(2,530円)です。本誌が比較した製品のなかでは、風速こそフランフランはじめ他製品に勝るレベルではありませんでしたが、特筆すべきはその静音性。

騒音値53.5dBと、比較した製品のなかでもっとも静かに稼働しました。電車内やオフィスでも使える点は優秀と言えます。

また、ファン部分が上下に180°回転するため、風向きの調整がフレキシブル。付属のネックストラップを使用することで、ハンズフリーでも顔に風を当てられるなど、使い勝手の良さもおすすめポイントです。ただし、このストラップがやや長めなのは、気になりましたが……。

充電もできる台座が付属されており、フランフランと並び、ベストバイ認定!

【MONOQLO評価】
風速:◎
静音性:花丸
使用感:◎

◆買うのはちょい待ち…「ナノハンディファンHDL-3488」

「ヒロ・コーポレーション ナノハンディファンHDL-3488」(1,280円)は、重さ約60gと、軽くてかさばらない点は魅力的。ただし、本誌テストによる最大風速は2.9m/sと、かなり心もとなかったです。モニターによる評価も「あまり涼しいと感じられない」という声が。

軽くてコンパクトゆえに仕方のない部分ではありますが、羽根が小さい分、風が当たる面積が狭いです。

実勢価格は1,280円と、上位二つと比べてお安いので、使い方を限定すれば、アリかもしれません。

【MONOQLO評価】
風速:△
静音性:◎
使用感:○

=====

以上、本誌のガチテストで導き出した、今夏のハンディファン評価でした。実際に店頭で試しながらハンディファンを選ぶ際は、風速と静音性のバランスをチェックしながら、「うるさすぎず、しっかり風が出る」かどうかを見極めましょう。

それではまた次回!

<TEXT/建部 博>

【建部 博】
『月間MONOQLO』編集長。年間3000以上もの製品やサービスを自分たちで比較・テストし、本当に買って良いモノや使っていいサービス、そして「正直、あまりおすすめできない」モノも紹介している。本誌や兄弟誌の記事をまとめたWEBサイト「360LiFE」も運営。

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