![](https://news-image.mixi.net/article/207/207_20240610_002_002.jpg)
堤幸彦監督が柚木麻子の小説『私にふさわしいホテル』を映画化。のん主演で12月に公開される。
『私にふさわしいホテル』は「文学史上最も不遇な新人作家」の逆襲を描いた作品。新人賞を受賞したものの、大御所作家・東十条宗典の酷評により、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった不遇な新人作家・加代子が、大学時代の先輩で編集者の遠藤の手引きによって東十条の執筆を邪魔し、締切日に文芸誌の原稿を落とさせるも、更なる不遇と試練が始まるというあらすじだ。
ティザービジュアルは、レトロな衣装に身を包んだ加代子が小説を書いている1シーンを切り取ったもの。
なお同作は2月に全面休館を迎えた東京・御茶ノ水の「山の上ホテル」で撮影された最後の作品となる。山の上ホテルは加代子が憧れるホテルでもある。
【のんのコメント】
とてもやりがいのある作品でした。加代子の野心は手段を選ばない破天荒なもので、敵も味方も自分の目的のために仲間に取り入れていく姿はもはや清々しいと思いました。
|
|
【堤幸彦監督のコメント】
原作が面白すぎるので、役者やスタッフと映画ならではの面白ポイントを探りながら、そしてなんとリアル山の上ホテルのロケとかがんばりながらわいわいとやっていたら、なんとも面白カワイイちょっと切ない映画ができてしまった!これはしかし主演ののんさんの力に拠るところも大きい。何を着てもどんな格好でも笑、のんさんは素敵な存在感の演技をする。こぼれそうなメヂカラ、大したマジックだ。ぜひ劇場でご覧あれ。いい気持ちになれますよ。
【柚木麻子のコメント】
映画化のお話を聞いてとても嬉しかったのですが、加代子を演じても嫌われない俳優さんが日本にいるのかな?という懸念と、山の上ホテルさんから撮影許可がでるかという不安はありました。
けれどその不安は杞憂に終わり、のんさんの不敵な佇まい、そして山の上ホテル。デビューしたばかりの頃の自分を重ねて何度も泣きそうになりましたが、書店員さんの機嫌を必死にとる場面では、本当に涙がこぼれました。
山の上ホテルが休館となった2024年のクリスマスシーズンにぴったりな、華やかでちょっと苦くて、とびきりおもしろい文壇ピカレスクコメディになっています!