米Appleの独自AI「Apple Intelligence」 iPhone・iPad・Macで動作 各純正アプリに文章や画像生成機能がビルトイン

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2024年06月11日 03:40  ITmedia NEWS

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独自AI「Apple Intelligence」

 米Appleは6月10日(米国時間)、独自AI「Apple Intelligence」(以下、Apple AIと表記)を発表した。iPhoneやiPad、Macで利用できるようになる。まずは秋ごろに米国で、Apple AIを搭載したiOS 18、iPadOS 18、macOS Sequoiaのβ版を提供する予定。


【その他の画像】


 Apple AIは、ユーザーの指示を理解し、言語や画像を生成できる。例えばメールやメモアプリの利用時には、ユーザーの文章の校正や要約、書き直しが可能だ。他にも、緊急度の高いメールを優先的に表示する機能や、メモアプリや電話アプリ利用時に録音や書き起こし、要約する機能も備える。


 画像生成機能の「Image Playground」は、作りたい画像の説明を文章で入力し、モチーフにしたい人物をライブラリ内の写真から指定したり、アニメーション風やイラスト風などの画風を選んだりすることで、それらの指示を反映したオリジナル画像を数秒で生成するもの。この機能はメッセージアプリなどに直接組み込まれており、作成した画像は他ユーザーとも共有可能だ。


 また、文章から生成できるオリジナル絵文字「Genmoji」も新たに実装。通常の絵文字と同じく、メッセージの文中に追加できる他、メッセージアプリのリアクション機能にも使用できる。Genmojiは文章以外にも、家族や友人の写真を元に作ることも可能だ。


 音声アシスタント「Siri」にもApple AIを統合し、性能を強化。言語理解能力が上がり、文章入力にも対応するという。デザインも刷新し、Siriのアクティブ時には「画面の縁を囲うようにエレガントに光り輝く、全く新しいデザイン」を採用した。また、iPhoneやiPad、Macの操作説明に関する数千の質問にも答えられるようになる。


 また、米OpenAIのAIチャット「ChatGPT」とiPhoneなどのApple製品を統合。Siriと連携するため、iPhoneのホーム画面からChatGPTを直接起動できるという。ChatGPTからは最新モデルの「GPT-4o」が利用でき、アカウントを作成せずとも、無料での利用も可能だ。なお、文章や画像をChatGPTに送る前には、ユーザーに許可を求める仕様だ。


 Apple AIは、ユーザーのプライバシー保護のためほとんどの処理をデバイス上で実行するという。より多くの処理能力を必要とする場合は、Appleシリコンを搭載したサーバ「Private Cloud Compute」で処理を実行。このサーバは、ソフトウェアのログが調査のために公開されていない限り、暗号化によってiPhoneやiPad、Macがサーバと通信できないようにし、プライバシー保護に努めているという。


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