WRCのハイブリッド廃止案が撤回に。今後2シーズンは現規定を維持、新マシン導入は2027年以降か

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2024年06月12日 05:20  AUTOSPORT web

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2024年WRC世界ラリー選手権の最高峰クラスに参戦する3メーカーのマシン
 6月11日、FIA国際自動車連盟はウズベキスタンにて、2024年内で2度目の実施となる世界モータースポーツ評議会(WMSC)を実施し、2月末に明らかにしていたWRC世界ラリー選手権のハイブリッドシステムの廃止を含む規則変更を撤回、2025年より現在のマシン規定を2年間継続すると明らかにした。

 モハメド・ビン・スライエム会長が議長を務め、FIAスポーツ担当副会長のロバート・リード氏とWMSCメンバーらが出席したこの会議で、2025年と2026年の今後2年間において、WRCに参戦しているラリー1および2カーのWRC技術規則が変更されないことが決定された。

 2024年2月末の第1回WMSCにて、来季以降ラリー1マシンに搭載されているプラグイン・ハイブリッドシステムの廃止や、ラリー2マシンの基礎パフォーマンスを向上させるためのアップデートを含む新ロードマップが承認。

 しかし、急遽決定された大きな方針転換に対して、各開発を行っているマニュファクチャラーの代表らは困惑を示したとされており、以降は度々議論の的となってきた。

 そしてFIAは、2024年2度目のWMSCにてふたたび議論の場を持ち、2025年シーズンでのハイブリッドシステムの廃止案を一度撤回し、以降2シーズン間は現レギュレーションを継続するということを決定した。

 今回の決定に至るまでの議論には、各マニュファクチャラーも参加しており、同時に2027年以降の規則の方向性についても協力的な議論を重ねているという。

 議長を務めたFIAのスライエム会長は、「私は過去数週間にわたって、各メーカーとWRCの将来の方向性について多くの話し合いを行ってきた」とコメントしている。

「今後2年間については、技術規則の安定が求められることは明白となった。同時に、この安定性を提供するには、マニュファクチャラー側からも同様に積極的なコミットメントを得ることが重要だ」

 再考される新たなマシン規定については、12月に予定されているWMSCで承認が求められる予定であり、そこで方針が定まった場合、各マニュファクチャラーには新たなマシン開発のために2年以上の準備期間を与えられることとなる。

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