ル・マン24時間グランドマーシャルとTGR-E副会長で多忙な中嶋一貴。「しっかり役をこなしたい」

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2024年06月14日 21:00  AUTOSPORT web

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グランドマーシャルを務める中嶋一貴とスピリット・オブ・ル・マンのデボラ・メイヤー 2024年WEC第4戦ル・マン24時間
 6月12〜16日、フランスのサルト・サーキットで行われている第92回ル・マン24時間耐久レース。今シーズンは、ル・マン24時間で三度の優勝を誇る中嶋一貴が大会のグランドマーシャルという大役を務めているが、一貴にグランドマーシャルの業務について聞いた。

 2018年、2019年、2020年と三度のル・マン24時間優勝を誇り、現在はTOYOTA GAZOO Racingヨーロッパ(TGR-E)の副会長を務める一貴は、ル・マンではヒーローのひとりと言える存在。今シーズンはル・マン24時間を運営するACOフランス西部自動車クラブからグランドマーシャルの大役を任され、TGR-E副会長として二足のわらじでレースウイークを過ごしている。6月15日の決勝レーススタート時には、62台の車両を先導する役割を務める。

 6月13日のハイパーポールの後は、ポールポジション獲得を祝福するアワードセレモニーでストレートに登場したりと、その任をこなしている一貴。6月14日に行われたACOの記者会見にグランドマーシャルとして出席した際には、この職を務めることに対し「とても名誉なこと」と語りながら、チームでの仕事もあり「少し複雑な心境もあります」と語っていた。

 会見後、一貴に話を聞くと「木曜だけでなく何度かグランドマーシャルの仕事がありまして、ワチャワチャしています(苦笑)。チームウェアだったりジャケットを着てみたり、レーシングシューズを履いたままだったりで散々イジられています」と笑顔をみせた。ハイパーポール時の写真を見ると分かるのだが、実はジャケットとスラックスという出で立ちだが、レーシングシューズを履いている。

 実はこれには理由があり「昨日はスタート先導のリハーサルをやったんです。理由なくレーシングシューズでジャケットを着ていたわけではありません(笑)」とスケジュールによるものだと説明した。この日もジャケットの下にはチームシャツを着込んでおり、時と場合によって着替える多忙ぶりだ。

 今回のグランドマーシャル就任については、一貴のなかでは葛藤もあったという。自チームの結果を出すことが本当の目的であり、「自分たちのクルマが参戦しているなかでは複雑ですけどね。BoPなど、いろいろあるなかで悩んだところもありました」と一貴。ただ、それを後押ししたのはTOYOTA GAZOO Racingの豊田章男チームオーナーだった。

「モリゾウさんからも『なかなかないことだし、日本人としても名誉なことであるから、将来の子どもたちのために背中をみせてあげたら』と言われているので、しっかりと役をこなしていきたいと思っています」と一貴は語った。

 6月15日にはいよいよ決勝レースを迎える今季のル・マンだが、「グリッドウォークの間はいろいろやることがありますし、今日(14日)のドライバーパレードもグランドマーシャルの仕事があります。スタートした瞬間からチームに戻れるんですが、表彰式でまた仕事があります」と一貴。

「なので、表彰台には7号車か8号車のドライバーが来て欲しいですね」

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