タイのプライベートチームであるタントスポーツが運営するチーム三菱ラリーアートは、2022年よりAXCRのトップカテゴリーへの参戦を開始。同年に先代モデルのミツビシ・トライトンで初出場初優勝を飾った。
昨季2023年はこの年にグローバル発表されたばかりの新型トライトンに車両をスイッチし総合3位入賞を果たす。また、出場した3台全車が完走を果たし“チーム賞”を獲得している。
2年ぶりの総合優勝を狙う2024年に向けては、引き続きチームの総監督を務める増岡浩の下でトライトンT1仕様（改造クロスカントリーラリーカー）のアップデートが行われ、高速ステージでの競争力を強化するべく動力性能が大幅に高められた。また、トルク容量の大きい競技用トランスミッションを新たに採用することで耐久性と操作性が向上。さらにトレッドの拡大や、リヤサスペンションの改良によって悪路走破性が飛躍的に向上しているという。
■日本人ペアが2組参戦
そんな2024年型ミツビシ・トライトン・ラリーカーに乗り込む4組のペアが4日に発表された。タイ人4名と日本人4名からなるチーム三菱ラリーアートのドライバー／コドライバー陣は、マレーシア区間の中止に係るルート変更を経てタイ国内に設定された約2400kmの行程と1000kmを超える競技区間（スペシャルステージ）を8月11日から約1週間かけて戦っていく。
|
|
|
|
経験豊富でミツビシ車を熟知するサクチャイ・ハーントラクーンは、体調不良と新型コロナウイルスの陽性反応により序盤でラリーから退くこととなった2022年大会以来の復帰を果たし、新たにコンビを組むジュンポン・ドゥアンティップとともにフィニッシュを目指す。チーム三菱ラリーアートでは初登場となる4台目のマシンには、三菱自動車の開発部門でテストドライバーを務める小出一登がドライバーとして、AXCRで入賞経験のある千葉栄二がコドライバーとして起用された。
新体制となったチームは6月21〜27日にタイの中央、カオヤイ国立公園周辺のオフロードコースで本番を想定した高負荷の耐久テストを実施済み。今回の耐久テストでは、7日間で約800km走り込み、加速性能を強化したエンジンや車体の信頼性・耐久性を確認しながら、本番に向けた調整が行われている。
「2023年は発売直後の新型『トライトン』で2連覇に挑みましたが、ポテンシャルを充分に引き出すことができず3位入賞に終わりました」と語るのは、チーム三菱ラリーアートの増岡浩総監督。
「今年の『トライトン』は主に動力性能と悪路走破性を大幅に高め、4台体制に強化して王座奪還に挑みます」
「また、今年は、これまで長年にわたり、私と一緒にミツビシ車の開発に携わってきたテストドライバーである小出が参戦します。『過酷なモータースポーツ現場での経験をクルマづくりに活かす』という三菱自動車らしいクルマづくりの伝統を、次の世代にしっかりと受け継いでいきたいと考えています」
なお、タイ南部のスラタニをスタートし、ミャンマーとの国境に沿うように北上しながら最後はバンコクから約130km西に位置するカンチャナブリでフィニッシュを迎えるラリーには、昨年に引き続き『ミツビシ・デリカD：5』がサポートカーとして帯同することになっている。
|
|
|
|
総監督：増岡浩（三菱自動車）
チーム運営：タントスポーツ
技術支援：三菱自動車
チーム代表：シャユット・ヤンピシット（タントスポーツ）
テクニカルディレクター：コーポン・アマータヤクン（タントスポーツ）
参戦車両：ミツビシ・トライトン T1仕様／改造クロスカントリー車両
テクニカルサポート：
・相羽規芳（三菱自動車：車体）
・牧田哲也（三菱自動車：エンジン）
・築城政隆（三菱自動車：エンジン）
ドライバー／コドライバー：
・チャヤポン・ヨーター（タイ）／ピーラポン・ソムバットウォン（タイ）
・田口勝彦（日本）／保井隆宏（日本）
・サクチャイ・ハーントラクーン／ジュンポン・ドゥアンティップ（タイ）
・小出一登（日本）／千葉栄二（日本）
三菱自動車 AXCRスペシャルサイト：
https://www.mitsubishi-motors.com/jp/brand/ralliart/axcr/
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2024 SAN-EI Co.,Ltd.All Rights Reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。
スポーツ
