前回からの続き。私(ナツキ)は、夫のトモヤと2人暮らしをしていました。トモヤとは高校の同級生。私たちは高校時代に一度、新しい命を授かりました。しかし、どうしても「産む」という選択をすることができなかったのです。それでも私たちは交際を続け、社会人になってから結婚。幸せに暮らしていましたが、どれだけ望んでも子どもを授かることはできませんでした。さらにトモヤから「好きな人ができたから離婚してほしい」と切り出され、相手の女性の妊娠を告げられます。トモヤや義両親が幸せになるなんて絶対に許せない。しかしたとえ私が離婚しなくても、子どもが生まれてくる以上、夫とその子が無関係を貫くことは難しいのが現実。そしてその子どもを産むかどうかは、私がどうこうできる問題ではないのです。離婚を受け入れる覚悟を決めた私は、不倫相手の女性と会ってすべて話すことにしたのです。
私が話したことは、ミナさんにははじめて聞くことばかりだったようです。
そう、トモヤは彼女に、過去の都合の悪い話を一切していなかったのです。
ついでにいうと、家と貯金も私に渡してしまうため、もはや自分がなにもない状態だということも話していなかったようです。
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「せっかく授かった命です。大切に……大切に育ててあげてくださいね。そして……トモヤ、いままで長い間ありがとう」
ここまで決断するまでとても悩みました。
でも「いまはこれでよかったんだ」と前だけを向いて進んでいこう、そう思えていました。
最後にトモヤと不倫相手に言いたいことを伝えられて良かったです。
そう、私はトモヤの子どもができたから離婚するのではありません。
今まで2人で積み上げた日々を、トモヤが大切に想ってくれていなかったという証明がされてしまったことに、絶望したのです。
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それも一度ではなく二度も。
そんな彼にこれ以上しがみついていても仕方ないと思って手放したのです。
彼を手放すことで、きっと私も新しい人生がはじまります。
わが子を育てることは叶いませんでしたが、もう一度自分の人生を見つめ直し、残りの人生をしっかりと歩んでいきたいと思います。
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原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・よし田 編集・石井弥沙