『デリカミニ』『アウトランダー』が国際ラリーへ。チーム三菱ラリーアートの支援車両としてAXCRに帯同

　三菱自動車は8月7日、同社が技術支援する“チーム三菱ラリーアート”が、8月11〜17日にタイで開催されるAXCRアジアクロスカントリーラリー2024を前にシェイクダウンを実施したと発表。これにあわせて同チームのサポートカー概要が明らかにされた。

　2024年大会には四輪部門から46台、二輪部門19台、サイドカー部門2台の合計67台が出場するAXCRは、FIA国際自動車連盟が公認するアジア最大級のクロスカントリーラリーだ。毎年8月頃に東南アジアを舞台に開催され、今季はタイ南部から中部エリアにコースが設定された。

　現地では雨季にあたる8月の11日（日）から17日（土）までの7日間で約2100kmを走行する過酷なラリーはそのコースも険しく、凹凸の激しいグラベル（未舗装路）、大きなわだちができた道や岩屑が積み重なる道、山間部を抜ける起伏のあるコースなど変化に富み、これに雨が加わると走行は一層厳しいものとなる。

　そんなラリーに挑戦し2022年以来、2年ぶりの総合優勝を目指すチーム三菱ラリーアートは、前年から1台増となる計4台の『ミツビシ・トライトン』を投入する予定だ。大幅な車両改良により動力性能、操縦性、悪路走破性が高められたマシンはすでに耐久テストやシェイクダウンを完了し、タイのタントスポーツが運営するチームはAXCR2024の開幕を待つばかりとなっている。

　そのチーム三菱ラリーアートでは昨年、計4台の『デリカD：5』がチームを支援するサポートカーとしてラリーに帯同したが、2024年はもう2台が追加され都合6台体制に。

　悪路走破性向上のため約20mmリフトアップした専用の前後サスペンションやアルミエンジンガードが装着された、増岡浩総監督が乗り込む“監督車”と残る3台の『デリカD：5』とともに、ミツビシのフラッグシップSUVである『アウトランダーPHEV』と人気を博す軽スーパーハイトワゴン『デリカミニ』の各1台がサポート部隊として加わることとなった。

　これら全6台の支援車両にはWORK社製のアルミホイールや横浜ゴム製のオフロードタイヤ『ジオランダー』などが装着され、アセアン地域の長く険しい道のりの全行程でラリーカーをサポートできる仕様に仕立て上げられた。

　また、外観は全車がエネルギッシュなレッドを基調に、巻き上がる土埃をデジタライズしたグラフィックや強固な岩盤をイメージしたガンメタリックを用いたカラーリングをまとう。このデザインはトライトン・ラリーカーと同様のものであり、前年は総合3位に終わりながらも出走した3台全車が完走し“チーム賞”を獲得した、チーム三菱ラリーアートが一丸となって戦う様を体現している印象を抱かせる。