1954年3月生まれです。今後、株式投資の利益が出た場合、年金額は減額されてしまうのでしょうか?

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2024年08月19日 12:21  All About

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年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、株式投資の利益が出たら年金はカットされるのかについて、専門家が解説します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に、専門家が回答します。

今回は、株式投資の利益が出たら年金はカットされるのかについてです。

Q:1954年3月生まれです。今後、株式投資の利益が出た場合、年金額は減額されてしまうのでしょうか?

「1954年3月生まれです。70歳以降の現在も同じ会社に勤務しており、65歳から年金も受給しています。月額46万円以内に収まっていますが、今後、株式投資の利益が出た場合、年金額は減額されてしまうのでしょうか? どの程度まで利益があっても大丈夫なのでしょうか? ご回答、よろしくお願いいたします」(ふくちゃん/70歳/女性)

A:株式投資の利益が出ても年金は減額されません

60歳以降も厚生年金に加入しながら働き、さらに年金を受給する場合は「在職老齢年金制度」により、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止されることがあります。

厚生年金保険に加入しながら働いている人は70歳に到達すると、厚生年金から外れます。平成19年4月以降に70歳に達し、70歳以降も厚生年金適用事業所に勤務されている場合は、厚生年金保険の被保険者ではありませんが、在職老齢厚生年金制度による支給停止が行われます。

年金がカットされる収入とは、「月給+ボーナスの12分の1+老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額を足した金額」が50万円(令和6年度)を超えた場合です。この在職老齢年金制度で支給停止になるかどうかの計算に、株式投資の利益は含まれません。

ちなみに、株式投資の利益だけではなく、自営業での収入や、個人年金保険の満期金、不動産収入等で得た収入についても、「在職老齢年金制度」を計算する際には含まれません。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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