関東と東海 台風から遠くても雨雲発達 明日31日にかけても大雨による災害に警戒を

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2024年08月30日 15:45  日本気象協会

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日本気象協会

関東と東海 台風から遠くても雨雲発達 明日31日にかけても大雨による災害に警戒を

関東と東海は、台風10号の進路からは離れていますが、ここ数日、局地的な大雨が頻発しています。特に昨日29日から今日30日にかけて、広い範囲で雨脚が強まり、災害の危険度が高まっている所があります。明日31日も大雨に警戒が必要で、東海では線状降水帯が発生する可能性もあります。



●土砂災害の危険度高まる 河川の増水も


関東と東海は、台風10号からは離れていますが、ここ数日、湿った空気の影響で所々で激しい雨に。26日未明に栃木県で線状降水帯が発生するなど、活発な雨雲がかかり続けた地域もあり、27日には愛知県蒲郡市で土砂崩れが発生しました。
特に、昨日29日から今日30日にかけては広い範囲で雨が強まっています。台風周辺を流れる反時計回りの風と、太平洋高気圧(日本の東にある)の縁を流れる時計周りの風が、関東と東海付近に集中的に流れ込んでいるためです。
三重県津市や静岡県静岡市、東京都八王子市、神奈川県小田原市で、24時間雨量が300ミリを超えるなど、8月のひと月分の雨量を大きく上回る大雨が、1日で一気に降った所もあります。
今日30日午後3時現在、関東から東海の広い範囲で、土砂災害に注意が必要な状況(黄色で示される)で、神奈川県西部をはじめ土砂災害の危険度が高まっている(紫色で示される)地域もあります。
また、午後3時30分現在、東京都内を流れる、野川・仙川で氾濫の危険度が高まっている(未明から、氾濫危険情報が継続中)という状況です。
※今後更新される情報にご注意ください。


●明日31日も雨雲や雷雲が発達


明日31日(土)も、気圧配置がほとんど変わらず、湿った空気の流入が続くでしょう。
断続的に雨で、降り方の強まることもあります。局地的には滝のような非常に激しい雨が降るでしょう。東海では、午前中に線状降水帯が発生して、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。
特に、崖や川の付近など、災害が発生しやすい地域にお住まいの方は、今後も避難に関する情報をこまめに確認しつつ、無理のない行動を心掛けてください。
側溝から水があふれそうになっていたり、付近の川が明らかに増水してきていたり、斜面から小石がパラパラと落ちる・異常な音がしたりする、といった「普段と違う」状況に不安を感じたら、指示を待たず、自主的に避難をすることも重要です。
すでに、周辺の道路が冠水しているなど、移動することが却って危険な場合は、ご自宅の中の、崖や川からできるだけ離れた部屋で安全を確保するのも一つの方法です。


●土砂災害の前兆


大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。


●台風10号 熱帯低気圧に変わっても影響続く


台風10号は、明日31日(土)の午前にかけて四国へ進み、31日(土)の午後から9月1日(日)にかけて近畿へ近づいて、熱帯低気圧に変わる予想です。
東日本に、台風として接近することはないものの、熱帯低気圧や周辺の高温多湿な空気の影響を受けそうです。関東・東海ともに3日(火)頃まで大気の状態が不安定で、大雨による災害に引き続き警戒が必要です。また、落雷により停電が発生することも考えられますので、備えをしておくとよさそうです。



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