国内唯一のETF専門運用会社Global X Japanが設立5周年、ETFで年間上場銘柄数第1位を堅持

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2024年09月06日 16:21  サーチナ

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サーチナ

Global X Japanは9月5日に「Global X Japan 5周年アニバーサリーカンファレンス」を開催した。(写真は、左から前田裕太さん、高岸宏行さん、宇垣美里さん、姜昇浩さん)
 日本で唯一のETFを専門とする運用会社のGlobal X Japanは9月2日に設立5周年を迎え、5日に東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急において「Global X Japan 5周年アニバーサリーカンファレンス」を開催した。大和総研理事長の中曽宏氏が「歴史的転換点にある日本経済――待ち受ける課題と展望」と題した講演を行った他、俳優の宇垣美里さん、お笑いタレントのティモンディの前田裕太さんと高岸宏行さんを迎えてのトークイベントを開催し、同社の設立5周年を祝った。イベントには、機関投資家や証券会社の他、指数算出会社、マーケットメーカーなど、同社ビジネスに関係する取引先等が参加した。

 Global X Japanは、大和証券グループ本社、大和アセットマネジメント、米国のGlobal X Management Company Incの合弁会社として設立され、設立以来、ETF先進国である米国の知見を取り入れ、特長のあるETFを設定・運用してきた。5年間で東京証券取引所に合計47本のETFを上場し、1年間の新規上場本数は4年連続で1位になっている。運用資産残高は約4000億円で、米国籍のGlobal X ETFへの日本国内からの投資資産約3000億円と合わせて7000億円程度の運用資産がある。Global X Japan代表取締役社長の姜昇浩氏はカンファレンス冒頭であいさつに立ち、「米国ではETF市場は約1500兆円あり、日本の市場規模約90兆円とは大きな開きがある。日本の90兆円のうち80%程度は日銀が保有し、国内投資家の資金は20%程度しかない。逆に言えば、米国と比較して日本でのETF市場の成長余地は大きい」と語った。

 「歴史的転換点にある日本経済」をテーマに講演した中曽氏は、世界経済の成長率予想(IMF、2024年7月見通し)は2024年予想が3.2%、2025年予想が3.3%と、いずれも過去20年の平均である3.8%を下回っており、各国のバラツキも目立つことに注意が必要だとした。米国のソフトランディングは可能性があるとしたものの、ドイツの回復は鈍く、中国は年後半に4%台、そして、2029年には3%台前半の成長にとどまるのではないかという見方を示した。また、ウクライナ紛争の長期化など地政学リスク、分断リスクがあって世界経済の不安定さが増している。その中にあって、日本経済は「持続的経済成長への移行の途上にあり、改善基調が続いている」と語った。現在を「金融政策の正常化に向かう歴史的な転換点」ととらえ、2%台のインフレ率や1%をめざす「金利のある世界」へ向けた好循環が続いているとみていた。

 イベントの後で、大和証券グループ本社の代表執行役社長の荻野明彦氏と姜氏が囲み取材に応じ、荻野氏は「国内において今後、資産運用にETFを取り入れるという運用が一般化していくのではないだろうか。Global X Japanは年間10本程度のETFを東証に上場してきているが、様々な運用ニーズに応えられるラインナップが必要と考える。特長のあるユニークなETFを揃えているGlobal Xに成長の期待は強い」と語った。

 姜氏は、投信大国と言える日本においてETFの認知度は依然として低すぎると感じているとした。テレビCMなどを通じてETFの認知度向上に努めるとともに、資産形成のコアになるような商品をアピールしていきたいとした。たとえば、「昨年1年間で90%以上値上がりした銘柄コード2644の『グローバルX 半導体関連−日本株式 ETF』など、成長テーマ型のETFに注目が集まりがちだが、銘柄コード2641の『グローバルX グローバルリーダーズ−日本株式 ETF』のように世界で通用する国内の大型20社に投資するETFは、長く投資することでTOPIX(東証株価指数)を上回る良好なパフォーマンスとなっており、かつ、比較的ボラティリティ(価格変動率)も大きいために積み立て投資に向いている」と積立投資による長期の資産形成に適う商品として新NISAの「つみたて投資枠」でも購入できるように働きかけていきたいとした。また、これまでは米国の成長テーマといえるETFを出してきたが、今後は国内のIT関連に「技術革新による成長期待の高いテーマがあるので、これらをETFとして検討したい」と語った。(写真は、左から前田裕太さん、高岸宏行さん、宇垣美里さん、姜昇浩さん)

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