「田中一村展」開会式でNHK新旧人気アナ、キャスター“競演”

0

2024年09月18日 17:05  日刊スポーツ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」開会式で司会を務めるNHKの守本奈実アナウンサー(撮影・村上幸将)

東京・台東区の東京都美術館で18日に行われた特別展「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」開会式で、NHKでアナウンサー、キャスターとして人気を呼んだ先輩と後輩の“競演”が実現した。


司会は、今年で48年目を迎えたEテレ「日曜美術館」(日曜午前9時)で、本年度からミュージシャン坂本美雨(44)と司会を務める、守本奈実アナウンサー(43)が務めた。同アナは「普段は日曜日の朝、Eテレで放送しております『日曜美術館』で司会を務めております」と自己紹介した。日本の画壇に背を向け、自らの良心に従って画業を貫いた、一村の存在を世に知らしめたのは、同番組が1984年(昭59)に「美と風土 黒潮の画譜〜異端の画家・田中一村〜」と題して放送したことがきっかけだった。今回の特別展の主催者には、NHKも名を連ねる。


また主催者の1人として、1982年(昭57)にNHK「ニュースセンター9時」で女性初のキャスターに就任し、活躍した、田中一村記念美術館の宮崎緑館長(66)も登壇した。宮崎氏は「むせ返るような自然、奄美と出会って一村は一村になったのではないか? 従来の日本画の延長にないような、独自な作品を描いた」などと一村を紹介した。


一村は、1926年(昭元)に東京藝大の前身・東京美術学校に東山魁夷らと同級で入学したものの、2カ月で退学。その後は独学で自らの絵を模索した中「最後は東京で個展を開いて、絵の決着をつけたい」と語っていた。宮崎氏は、そのことを踏まえ「ここで大がかりな個展を開く.一村さんも喜んでいるのでは? 自分の良心を満足させるためにやっている、50年後、100年後の人に伝われば良いんだという言葉を残している。企画から長くかかった。ついに、ここまで達したのが喜び。一村さんの志を感じながらご覧になっていただきたい」とあいさつした。


守本アナは開会式の最後に、一村を世に広く紹介した先駆けとなった「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」を、28日午後10時から放送の「おとなのEテレタイムマシン」で紹介すると報告。さらに「10月27日からは、新規制作の『日曜美術館』も放送予定です」と明かした。

    ニュース設定