【ドラマニア】結末は如何に…!? 気になる夏ドラマをまるっと総括「勝手にベスト3」

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2024年09月18日 17:31  cinemacafe.net

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「ブラックペアン シーズン2」
もうまもなく2024年の夏ドラマも終了の時を迎える。今期は、「この物語、最終的にどう着地するの…!?」と結末が気になる作品が多かったように感じた。そこで本日は、毎クール全ての作品をチェックしているドラマニアな筆者が「勝手にベスト3」と題して、中でも心に残った作品を厳選してふり返っていこう。

第1位
前作とリンクする謎が明らかに…
「ブラックペアン」シーズン2

2018年、そのミステリアスな展開が話題を集めた「ブラックペアン」のシーズン2が、2024年夏クールの同枠・日9時にて放送された。主演の二宮和也さんが演じるのは、外科医・天城雪彦。世界でただ一人、冠動脈バイパス術の進化形・ダイレクトアナストモーシスを扱う技術を持っているいわゆる天才だ。多額の掛け金を巻き上げる運試しで患者を取捨選択するため、周りからは悪魔と呼ばれていたのだが…。

結果的に毎話、弱き者を助け、権威に固執するような患者をギャフンと言せるスカッと展開から、彼をヒーローと見る人も少なくない。放送枠1時間の中で、そんな痛快さを存分に楽しめる点が魅力の作品だった。

また一方で、前作から「ブラックペアン」を楽しんでいた視聴者にとっての関心事は、「なぜ、彼が前作の主役・渡海(二宮)と瓜二つの出で立ちなのか」ということ。その謎の秘密が、全話に渡って少しずつ明らかになっていくのが、シーズン2の醍醐味だろう。放送開始当初からSNS上では“双子説”が優勢だったが、実際はその双子という設定に、さらなる切ない理由が秘められていて…。

二役をつとめる二宮さんをはじめ、内野聖陽さんや竹内涼真さんら前作から続投するキャスト勢の折々の感情表現に、テレビの前でつい泣かされてしまった方も多いのではないだろうか。最後までに息をつかせない大どんでん返しの数々――総じて、とても満足度の高い一作だったと思う。





第2位
人間の本質に迫った政治サスペンス
「笑うマトリョーシカ」

この夏、金曜10時枠に登場した「笑うマトリョーシカ」は、作家・早見和真さんが執筆した政治サスペンス小説を実写化した作品だ。父の不審死をきっかけに、若き政治家・清家(櫻井翔)と有能な秘書・鈴木(玉山鉄二)の奇妙な関係に疑念を持ち始めた新聞記者・道上(水川あさみ)の視点で物語は進んでいく。ひとりの政治家が栄光の階段を駆け上がっていく裏で、次々と起こる不審死…その真相とは?

まるで大きなマトリョーシカをひとつずつ開いていくように、次々と明らかになる衝撃の事実。立ち止まった時には、もう遅い。いつの間にか、深い闇へとのみ込まれている展開にゾッと背筋が凍った。

物語の後半では、日本の政界トップクラスまでのぼりつめた清家一郎。これまで、彼と出会った野心家たちはみんな、自分の夢のために一郎を利用してきたと思えた…のだが、実際は、彼自身が自らのために彼らを踏み台にしてきたことが明らかになる。その真実を暴こうとした道上にさえ、「僕のブレーンになって欲しい」と持ち掛けて…。

人は、絶対に届かないと思っていた地位や権力を差し出されると、どうしても「その力を使って、楽に夢を叶えたい」という欲が出てしまう。そのドロドロとした感情を絶妙な角度から描いた本作にとても興味を惹かれた。初回から一貫して正義を掲げてきた主人公は、果たして、甘い罠を跳ね除けることができるのか。彼女が選んだ道とは一体…? ぜひその目でラストをご覧いただきたい一作だ。





第3位
偽家族が導き出した結末とは…
「西園寺さんは家事をしない」

「ホタルノヒカリ」を手掛けた漫画家・ひうらさとるさんによる同名コミックを実写化したドラマ「西園寺さんは家事をしない」(火曜10時枠にて放送)は、徹底して家事をしない主人公・西園寺さん(松本若菜)と年下の訳ありシングルファーザー・楠見(松村北斗)、さらにはその娘の風変わりな同居生活を通して、人生の行く末を考えるハートフルラブコメディ。

自身の母親が家事に追われて家を飛び出してしまったトラウマから、夢の“家事ゼロの暮らし”を実現させた西園寺さんだったが、楠見親子との出会いをきっかけに、「誰かと支え合う毎日」に幸せを感じ始める。血の繋がりもなければ、法律的な契約もない彼らが選んだのは、<偽家族>という新しい関係だった。

両親の離婚、妻との死別と、彼らが心に抱えている傷は深い。大人だからといって、過去に受けた傷を見ないフリはできない正直なふたりなのだ。<偽家族>という言葉の影に隠れていないと、恋もできない不器用なふたりなのだという点が、この作品のポイントではないだろうか。

最終的には、西園寺さんに恋をした料理系YouTuber・横井さん(津田健次郎)を傷つけることになってしまい…。主人公は、幸せのために誰かを傷つけてしまうこともあるのだと痛感し、成長する。結果的に、タイトルの意味がどう響いてくるのか。家族とは、愛とは何なのかを考えさせられる一作に仕上がっていた。





以上、いかがだっただろうか。次回は秋ドラマのおすすめをご紹介予定。お楽しみに。



(YUKI)

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