「朝起きた時から疲れている…」“休む=寝る”ではない!?医学博士が教える“攻め”の休養【ひるおび】

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2024年09月19日 15:49  TBS NEWS DIG

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「ゆっくり休んだのに、疲れがとれない…」
そんな人は、「休み方」が間違っているのかもしれません。
『休養学』を提唱する、医学博士・日本リカバリー協会代表理事の片野秀樹氏に上手な休養の仕方を教わります。

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“休む”を科学的に分析する『休養学』

『休養学』とは、疲労から正しく身体を回復するための方法。“休む”という行為を科学的に分析したものです。
これによると、「寝る=最適な休養」ではありません。

日本リカバリー協会の調査によると、60代・70代は3割以上が元気なのに対し、20代・30代で元気な人は15%にも満たないという結果に。
若い人の方が疲れているという傾向があるようです。

医学博士・日本リカバリー協会代表理事 片野秀樹氏:
年齢が上がると、育児も終わってなおかつ可処分所得も増えて、自分の自由にできる時間が増えるというところが背景にあります。
一方で若い方は、家事もあって育児もあってさらにはお仕事もあるということでストレスが溜まっていらっしゃるのが特徴です。

コメンテーター 友利新:
毎日疲れてます。朝起きた瞬間から「疲れてるな」っていう感じがします。

フル充電には〇〇が必要

私たちの日常のサイクルは、「活動」→「疲労」→「休養」のサイクルで回っています。

仕事や勉強、家事、育児などをエネルギー100%で行う「活動」。
この「活動」を行うと、「疲労」が溜まってエネルギーが下がります。
そこで寝るなどの「休養」をとるのですが、この「休養」だけでは100%には回復しないのです。

医学博士 片野秀樹氏:
先ほどのお話にもありましたけれども、「活動する前から疲れている」「朝起きたときからもう疲れている」というのは、まさに100%になっていない状態なんです。
皆さん見落としがちなんですが、「休養」をとっても『活力』がない状態でまた「活動」に戻ってしまっています。

片野氏曰く、日常のサイクルにプラスしたいのが『活力』。
休養と活動の間に『活力』を入れることによって、またエネルギー100%で活動ができるといいます。
その、『活力』の充填に必要なのが、“攻めの休養”です。

“攻めの休養”7種類

『活力』を高める“攻めの休養”には、7つのタイプがあります。

【休息タイプ】
睡眠、机で仮眠、休憩など

【運動タイプ】
ストレッチ、ヨガ、ウォーキング、軽い運動など
身体を軽く動かすことによって血液を循環させて、疲労物質を早めに除去する

【栄養タイプ】
胃腸にやさしい食事をとる、白湯を飲む、夜遅く食べない、食事量を抑えるなど
栄養を過度に摂るということではなく、胃腸を休ませる

【親交タイプ】
あいさつや雑談、動物とふれあう、自然とふれあう、親しい人とハグなど
人や動物、自然とふれあうことで心のやすらぎを得る

【娯楽タイプ】
推し活、映画・音楽観賞、習い事をする、読書など
なにか好きなことをする

【造形・想像タイプ】
DIY、空想、瞑想、絵を描くなど
何かを作ったり、没入する

【転換タイプ】
旅行、買い物や食事、着替える、模様替えなどでやすらぎを得る

複数のタイプを組み合わせることで、より攻めの休養となり、疲労回復効果が2〜3倍になります。
例えば、ペットのネコとふれあいながら音楽を聴くと、【親交×娯楽】に。
観光の動画を見て旅行の想像をすることで【娯楽×造形・想像】になるそうです。

ちなみに、ネコのなで方にも“休まる”ポイントが・・・

医学博士 片野秀樹氏:
1秒間に5〜10cm程度のゆっくりとしたスピードでなでるのがポイントです。
それより早くても遅くても駄目なんですね。
このスピードでなでると、オキシトシン(愛情ホルモン)が出るんです。
お子さんをなでる時にもこのスピードがいいです。

スタジオ出演者の関根麻里さんは、動画やエンタメ観賞が趣味。

医学博士 片野秀樹氏:
仮に【娯楽タイプ】のエンタメに行くということであれば、そこまでご家族で一緒に行かれると、【親交タイプ】の休息もとれて、なおかつ歩いていくということになると【運動タイプ】もとれる。そんな工夫をしていただけるといいかなと思います。

コメンテーター 関根麻里:
シルク・ドゥ・ソレイユが大好きなので、私の推し活に巻き込んで家族みんなで観に行ってました。そうやって一緒に楽しむということですね。

“攻めの休養”4つの心得

〔1〕自分で決める
〔2〕仕事と関係ない
〔3〕成長できる
〔4〕楽しむ余裕がある

医学博士 片野秀樹氏:
まずは「自分で決める」。自分のペースで休養をとるということですね。
2つ目が、「仕事と関係ない」。仕事から一線距離を置くということですね。
3つ目は「成長できる」。何か知識を身につけるといったことを休養のタイミングでやっていく。
そして最後に「楽しむ余裕がある」。いつも追われるのではなく、少し余白を作って余裕を持つことがとても大切です。

恵俊彰:
もうとにかくボーッとするのが休養だと思ってました。

医学博士 片野秀樹氏:
それも大切です。それは頭のリセットのためですので。
意外と余白に皆さん詰め込みがちなんですけれども、ボーッとするというのはとてもいいことです。無理をするとまたストレスになるので。

恵俊彰:
自分のペースでということですね。

(ひるおび 2024年9月17日放送より)
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<プロフィール>
片野秀樹氏
日本リカバリー協会代表理事
博士(医学)・株式会社ベネクス執行役員
著書『あなたを疲れから救う 休養学』(東洋経済新聞社)

このニュースに関するつぶやき

  • 攻めの休養ってわしみたいに強行軍に次ぐ強行軍の旅行をすることか???
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