リタイア前の年収800万円・現預金4000万円「60歳後半でも現役時代と同様の収入」73歳男性が50代から準備を進めていたこと

0

2024年10月01日 20:11  All About

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

老後の心配事といえば、やはりお金。現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、愛知県在住73歳男性のケースを紹介します。
金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。もっと出世しておけばよかったと現役時代に後悔を持つ人もいるようです。

現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、愛知県在住73歳男性のケースをご紹介します。

回答者プロフィール

回答者本人:73歳男性
同居家族構成:本人、妻(67歳)
居住地:愛知県
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の年収:800万円
現在の資産:預貯金4000万円、リスク資産300万円
現役時代に加入していた公的年金の種類と加入年数:厚生年金37年

現在受給している年金額(月額)

老齢基礎年金(国民年金):約6万円
老齢厚生年金(厚生年金):約12万円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし

配偶者の年金や収入:年金約100万円(年額)

「年金をあてにしていません」

現在の年金額について満足しているか、の問いに「満足していない」と回答した今回の投稿者。

その理由として「年金だけでは、家の固定資産税や、住民税、国民健康保険、介護保険、医療保険、火災保険、自動車保険などを差し引くと、生活するだけで精一杯で、充実した余暇を過ごすことができない」からだと語っています。

ひと月の支出は、現在営んでいる事業の経費を含んで「約50万円」。年金だけでは「毎月足りない」と回答されています。

そもそも「年金をあてにしていません」という投稿者。

「その為、正確な年金の金額を把握してません。73歳でも、充実した余暇(旅行など)を過ごすための費用を捻出するために、働いています」と、年金以外の収入を積極的に増やしているそう。

「会社員として勤めると(年金額の減額・支給停止の基準により)年金と給与の総額に月額47万円の壁があるため(※当時の額。2024年現在は50万円)、個人事業主としての収入を得ることにより(確定申告などで)月額の収入が27万円を超えても、年金が減額されない仕事の仕方を選んだ」と説明しています。

「56歳で資格を取得して60歳から開業」

現役時代から「60歳定年を見越し、56歳で中小企業診断士他の資格を取得し、60歳から経営コンサルタント業を開業した」と余念なく準備。

その結果「60歳後半で現役時代と同様の収入があり、充実した生活ができていた。但し、仕事に費やす時間は、現役時代と変わらない状況でした」と振り返ります。

開業に向けた第一歩は、「具体的には、50歳の頃に人生を振り返り、今の言葉で言うとリスキリングとして、当時の仕事のISO14001の認証取得及び維持管理の仕事のために、環境審査員(補)の資格等を取得した」こと。

「それが弾みとなり、更には充実した定年後を過ごすために、リカレントとして中小企業診断士の資格取得を目指した。高齢のため資格取得までに5年の年月を費やしたが、56歳の時に診断士の資格を取得できた。当時は兼業ができなかったため、4年間の準備を経て、60歳で開業した」と、経緯を教えてくれました。

「70歳の壁に突き当たり73歳現在の収入は激減」

現役時代への後悔があるかと伺うと、「私の場合は後悔ではなく、現役時代に資格取得をしたこと等により、定年後に開業する事前準備ができたことを、今になって良かったと、満足している」と回答。

今の生活については「現役時代とは異なり、様々な人との繋がりが上下関係なくできる事で、楽しく過ごすことができています」と語ります。

いっぽうで、「現在の日本の状況では、70歳迄の働き方に関しては対応されているが、70歳を超えてからの働き方の支援はなく考えがつかない状況です」と述べ、ご自身も「70歳の壁に突き当たり、73歳現在の収入は激減している。今後の(年金で足りない分の支出の)補填方法に関しての課題が残る」と悩みを抱いている様子です。

日々の生活においても「アメリカなどとは異なり、年金が物価スライドに追いついていない事への不安がある」といい、「働けなくなった時を見越し、個人的に年金型の積み立てをしている」と備えているそうです。

最後に「最大の不安は、骨折などのケガや癌を含む重篤な病気です。健康管理に留意して、ピンコロを目指しています」とコメントされました。

※本文カッコ内の回答者コメントは原文に準拠しています
※エピソードは投稿者の当時のものです。現在とはサービスや金額などの情報が異なることがございます
※投稿エピソードのため、内容の正確性を保証するものではございません
(文:あるじゃん 編集部)

    前日のランキングへ

    ニュース設定