「iPhone 16」「Pixel 9」シリーズどちらを選ぶ? お得に買えるのは? スペックを比較してみた

0

2024年10月08日 06:11  ITmedia Mobile

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia Mobile

iPhone 16 Pro/16 Pro Max

 Appleから9月20日に発売された「iPhone 16」シリーズ。Googleのフラグシップスマートフォン「Pixel 9」シリーズは一足早く発売されたが、iPhone 16を購入するかPixel 9にするか迷っている人もいるかもしれない。IT大手の両スマートフォンには果たしてどんな違いがあるのか。本記事では、iPhone 16シリーズとPixel 9シリーズの主な仕様や価格などを比較しつつ、それぞれの特徴などを解説しよう。


【その他の画像】


 iPhone 16シリーズにはスタンダードモデルとなる「iPhone 16」「iPhone 16 Plus」と上位モデルの「iPhone 16 Pro」「iPhone 16 Pro Max」の4モデルが存在する。対するPixel 9シリーズは、スタンダードな「Pixel 9」と上位モデルの「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」の3モデル展開。どちらもスタンダードモデルとProモデルという組み合わせなので、それぞれスタンダードな「iPhone 16/16 Plus」「Pixel 9」と「iPhone 16 Pro/16 Pro Max」「Pixel 9 Pro/9 Pro Max」を比較していきたい。


●iPhone 16/16 PlusとPixel 9の比較


 まずは、スタンダードモデルのiPhone 16/16 PlusとPixel 9を比較していこう。


 iPhone 16のディスプレイサイズは6.1型、iPhone 16 Plusは6.7型。Pixel 9は6.3型。どちらも有機ELディスプレイを搭載するが、Pixel 9のリフレッシュレートが60〜120Hzの可変なのに対し、iPhone 16/16 Proは60Hzにとどまる。とはいえ、FPSや音ゲーのようなタイミングがシビアなゲームをプレイするのでなければ、60Hzもあれば十分だろう。


 なお、iPhone 16/16 Plusがピーク輝度2000ニトなのに対し、Pixel 9は2700ニト(ピーク輝度)となっている。屋外の直射日光下でスマートフォンの画面を見る機会はそうそうないと思うが、そうした状況ではPixel 9の方が見やすいと感じるかもしれない。


 画素密度に関してはiPhone 16/16 Plusが430ppiなのに対して、Pixel 9は422ppiだが、これは誤差の範囲だろう。


 本体サイズは、画面サイズが一番小さいiPhone 16が最もコンパクトかつ軽量となっている。6.3型にもかかわらず、6.7型のiPhone 16 Plusとほぼ変わらない重さのPixel 9は、意外と重い端末なのかもしれない。


 カメラ構成は、どちらも広角+超広角の2眼だが、その機能は大きく異なっている。スペックだけを比べると、Pixel 9が50MP+48MPでiPhone 16/16 Plusの48MP+12MPよりも勝っている印象だが、カメラ性能に関しては単純にスペックで比較するのは難しい。その機能を見てみると、iPhone 16/16 Plusは4Kドルビービジョン撮影や次世代ポートレートなど、カメラ写りそのものに注力していることが分かる。一方、Pixel 9に関しては消しゴムマジックや、新機能の「一緒に写る」など、AIを利用した後加工に注力している。


●iPhone 16 Pro/16 Pro MaxとPixel 9 Pro/9 Pro XLの比較


 続いて、上位モデルのiPhone 16 Pro/16 Pro Max、Pixel 9 Pro/9 Pro Maxを比較しよう。


 iPhone 16 Proのディスプレイサイズは6.3型、iPhone 16 Pro Maxは6.9型。Pixel 9 Proは6.3型、Pixel 9 Pro XLは6.8型だ。スタンダードモデルとは異なり、iPhone 9 Pro/9 Pro Maxのリフレッシュレートは最大120Hzに対応しており、Pixel 9 Pro/9 Pro Maxとそん色ない。一方で、画素密度はPixel 9 Pro/9 Pro Maxが逆転している。


 カメラに関しては、どちらも広角+超広角+望遠の3眼構成。望遠はどちらも光学5倍だが、iPhone 16 Pro/16 Pro Maxが12MPなのに対して、Pixel 9 Pro/9 Pro XLは48MPとなっている。スタンダードモデルと同様に、スペックだけを比較するならPixel 9 Pro/9 Pro Maxが勝っているように見えるが、こちらも完成された写真を重視するか、後加工を重視するかの違いなのだろう。なお、iPhone 16も決して無加工というわけではなく、以前からコンピュテーショナルフォトグラフィを標ぼうしている。


 iPhone 16 Pro/16 Pro Maxだけの特徴として、LiDARセンサーを搭載していることが挙げられる。3Dスキャンなどにも使われるが、本体の役割としては暗所にも強い測距センサーだ。暗所でのAF性能ではiPhone 16 Pro/16 Pro Maxが勝っていそうだ。


 ストレージ1TBモデルが用意されているのも、iPhone 16 Pro/16 Pro Maxだけだ。これに関しても、Googleは写真をクラウド(Googleフォト)にアップロードしてAIで加工ということを想定しているのかもしれない。


●CPU性能が高いのはiPhone 16シリーズ


 最後に、プロセッサの違いについても触れておこう。iPhone 16シリーズでは、スタンダードモデルに「A18」、Proモデルに「A18 Pro」が採用されている。Pixel 9シリーズはスタンダード、Proモデルとも「Tensor G4」だ。なお、A18とA18 Proの違いは、GPUコア数(A18が5コア、A18 Proが6コア)のみとなっている。


 この記事を執筆時点ではiPhone 16シリーズはまだ発売前なのだが、A18/A18 ProのものとみられるベンチマークスコアがGeekbenchのサイト上で公開されている。


 これを見ると、Geekbench 6のA18/A18 Proのスコアはシングルコアが「3300前後」、マルチコアが「8000前後」となっている。対してTensor G4は、シングルコアが「1900前後」、マルチコアが「4500前後」と大きく劣っている。スコアだけを見ると1年前のSnapdragon 8 Gen2と同等かやや劣る程度だ。


 また、発売後にiPhone 16 Pro MaxでGeekbench 6でベンチマークを取ったところ、シングルコアが3344、マルチコアが8148で先述の公開情報と同じ水準だった。


 プロセッサのパフォーマンスの件については、GoogleはFinancial Expressでのインタビューに対して、Tensor G4はベンチマークのスコアではなく、ユーザー体験に焦点を当てていると述べている。代わりに独自のNPUを搭載し、AI性能に特化したということなのだろう。


 AppleもApple Intelligence対応を打ち出しているが、AppleにしろGoogleにしろ、まだスマートフォンでのAI活用を模索しているような状態だ。その意味では、今のところCPU性能が高いiPhone 16シリーズの方活用できるシーンは多いかもしれない。


●価格はどちらが安い?


 Apple StoreとGoogle ストアでの価格(税込み)も見ていきたい。


 まずは無印モデルのiPhone 16/16 PlusとPixel 9から。128GBの場合、iPhone 16/16 Plusが12万4800円/13万9800円、Pixel 9が12万8900円でiPhone 16が安い。256GBの場合、iPhone 16/16 Plusが13万9800円/15万4800円、Pixel 9が14万3900円でこちらもiPhone 16が安い。なお、512GBは無印モデルではiPhone 16/16 Plus(16万9800円/18万4800円)のみが用意している。


 続いてProモデルのiPhone 16 Pro/16 Pro MaxとPixel 9/9 Pro XLも見ていこう。128GBはiPhone 16 Proが15万9800円、Pixel 9 Pro/9 Pro XLが15万9900円/17万7900円。256GBはiPhone 16 Pro/16 Pro Maxが17万4800円/18万9800円、Pixel 9 Pro/9 Pro XLが17万4900円/19万2900円。いずれもiPhone 16 Proが100円差で安い。


 512GBはiPhone 16 Pro/16 Pro Maxが20万4800円/21万9800円、Pixel 9 Pro/9 Pro XLが19万4900円/21万2900円。こちらはPixel 9 Proが安い。1TBはiPhone 16 Pro/16 Pro Max(23万4800円/24万9800円)のみが用意している。


 なお、Google ストアでは10月14日まで「Google創立記念キャンペーン」を実施しており、Pixel 9を購入すると2万4200円分、Pixel 9 Pro XLを購入すると5万100円分のストアクレジットを入手できる他、スマートフォンの下取り金額を増額する。Pixel 9シリーズを購入するなら今が狙い目だ。



    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定