そこで、今回はホームケア初心者でもトライしやすいカラートリートメントにスポットを当て、メリット・デメリット、サロンでの白髪染め、パーマや縮毛矯正と併用ができるかなど、40代が抱きがちな疑問について毛髪診断士・毛髪技能士の伊藤友加里さんに伺いました。
『取材にご協力いただいたのは……
毛髪診断士・毛髪技能士 伊藤友加里さん』
『プレミアアンチエイジング株式会社 ブランドマネジメント本部 商品開発2部
Hair Care & Functional Foodチーム マネージャー clayence担当』
Q1.メリットとデメリットについて教えてください。
市販の白髪染めは、大きく二つに分類できます。市場の多くは永久染毛剤で、クリームや泡のタイプ。ジアミン系染料や酸素によって色が変わる酸化染料が使用されていて、トリートメントタイプよりも強く染まります。
そのため1回でしっかり染まり、3週間〜1カ月ほど色持ちするのがメリットです。デメリットは、脱色剤の配合の有無にもよりますが、カラートリートメントと比較するとダメージが強く、パサついたり、ギシギシしたりする傾向があること。刺激も強いため、必ずパッチテストを行ってから使用する必要があります。
2番目に市場に多く出回っているのは、トリートメントタイプ。少しずつ浸透して髪の表面を染めるHC染料と、髪の表面にくっつく塩基性染料が主に使われています。
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Q2.サロンでの白髪染めやパーマ、縮毛矯正は併用できますか?
サロンでの白髪染めとの併用は可能です。ただし、カラートリートメントを行ってから10日ほど空けてからサロンで染めることを推奨しています。なお、この間隔は髪質や使用する白髪染めに左右される可能性があるので、美容師に相談してください。
パーマや縮毛矯正についても併用可能です。ただし、カラートリートメントをした直後にパーマや縮毛矯正をすると色が変わってしまったり、色が落ちやすくなったりすることがあります。
カラートリートメントをした後に少し間を置いてからパーマや縮毛矯正を行うか、パーマや縮毛矯正をした後に1週間ほど空けてカラートリートメントを使用するのがおすすめです。
Q3.染まりやすい髪質はありますか?
一般的に細くて柔らかい髪質は染まりやすく、ダメージがある場合はより染まりやすいです。逆に、健康で太くて硬い髪質はキューティクルが閉まっているために色が入りにくく、染まりにくい傾向にあります。ちなみに、生え際は健康毛なことが多いので色が入りにくく、染まりにくいとされています。
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Q4.長期的な使用は可能でしょうか?
カラートリートメントは長期的な使用が可能です。ダメージを抑えて使うことができるので、永久染毛剤よりも長期的な使用に適しています。Q5.白髪の部分だけ染めることは可能でしょうか?
可能です。髪が伸びるスピードは1カ月で1cm程度。伸びた部分が白髪になっていると染めたくなりますが、サロンで染めようとするとサロンへ足を運ぶ頻度が増え、お金も時間もかかります。カラートリートメントならサロンに行くまでのつなぎにも使用することができ、手軽で便利、かつ節約にもなりますよ。
また、永久染毛剤は基本的には1度染めると色が定着するので、繰り返し染めることで毛先にかけてカラーが濃くなることがあります。一方、カラートリートメントは脱色剤が入っていないので、白髪以外の髪色にあまり影響を与えません。
カラートリートメントで染めた髪はシャンプーで徐々に色が抜けていくので、繰り返し染めることで均一できれいな髪色に染め上げることができます。
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遠藤 幸子プロフィール
美容雑誌、Webメディアを中心に活動する美容ライター・研究家。2011年にアットコスメ公認ビューティストに認定されたことを足掛かりに活動を開始し、美容コラムを執筆する傍ら、テレビやラジオなどへのメディア出演、コスメブランドの広告制作にも携わる。All About 化粧品・コスメガイド。(文:遠藤 幸子(化粧品・コスメガイド))