本木雅弘“花の82年組”同期で31年ぶり共演の小泉今日子は「菩薩のような母性」

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2024年10月31日 20:06  日刊スポーツ

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舞台あいさつに登場した本木雅弘(右)と小泉今日子(撮影・足立雅史)

本木雅弘(58)が31日、東京・TOHOシネマズ新宿で行われた主演映画「海の沈黙」(若松節朗監督、11月22日公開)舞台あいさつ付き先行上映に登壇。檀上で“花の82年組”の同期で、俳優として31年ぶりに共演した小泉今日子(58)を「菩薩(ぼさつ)のような母性」と評した。


「海の沈黙」は、脚本家の倉本聰氏(89)が、88年「海へ〜See you〜」以来35年ぶりに映画の脚本を手がけ、昨年6月に北海道小樽市などで撮影。本木は画壇から追放され世界的な贋作(がんさく)事件の犯人と疑われる天才画家の津山竜次、小泉は竜次を追って北海道を訪れる、かつての恋人でローソク作家の田村杏奈を演じた。2人の共演は、小泉がヒロインを務めた92年1月期のフジテレビ系月9ドラマ「あなただけ見えない」以来だった。


本木と小泉は、司会のフリーアナウンサー笠井信輔(61)から「モックン」「キョンキョン」と呼ばれると笑みをかわした。本木が「小泉さんとの共演は、これまで仕事を続けてきたご褒美」と感謝すると、小泉は「こちらこそです」と感謝を返した。


笠井から、10代から同期の関係性で50代で久々の共演を果たした感想を聞かれると、本木は「やはり互いに15、16の顔が重なっていくし」、小泉は「変わっていないと言えば変わっていない」と答えた。


一方で、本木が「小泉さんは、菩薩(ぼさつ)のような母性でたたずまれて」と、年輪を重ねた現在の小泉の魅力を語ると、小泉は「本木さんは、15歳の頃から自己肯定感が低く、悩んで反省し…」と本木の謙虚すぎるスタンスに変わりがないことを強調。本木が演じた竜次が、黙する孤高の画家という難役だったことを踏まえ「だから、ああいう役が作れる。私のようなザックリだと、ああいう役はできない」とたたえた。


笠井からは、互いを「本木さん」「小泉さん」と呼び合うことに対し、普段からそうなのか? と質問が出た。本木は「私は時折、姉さんと言います」と笑いながら答えた。


この日は、竜次の後見人で贋作(がんさく)のシンジケートを操るスイケン役の中井貴一(63)、杏奈の夫で高名な画家の田村修三役の石坂浩二(83)、清家役の仲村トオル(59)、竜次のもう1つの顔である、彫師のモデルを務めるアザミを演じた菅野恵(30)、桐谷大臣役の佐野史郎(69)も登壇した。


◆「海の沈黙」世界的な画家、田村修三(石坂浩二)が、自身の展覧会で展示作品の1つが贋作(がんさく)だと指摘し、連日、報道が加熱した。その中、北海道で全身に入れ墨の入った女の死体が発見される。2つの事件の間に浮かび上がった男こそ、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、ある事件を機に人々の前から姿を消した津山竜次(本木雅弘)だった。かつて竜次の恋人でだった田村の妻・安奈(小泉今日子)は北海道へ向かう。もう会うことはないと思っていた竜次と安奈は小樽で再会を果たすが、病は竜次の身体をむしばんでいた。残り少ない時間の中で、彼は何を描き、何を思うのか…秘めていた思いとは…。原作・脚本の倉本氏は<1>1960年(昭35)に起きた、永仁時代のつぼではなく加藤唐九郎という人が作った現代のつぼだったことが分かり、重要文化財から降ろされた「永仁の壺事件」<2>洋画家の中川一政さんが師の岡本一平さんの絵を塗りつぶした上に絵を描いた1件と、自身の印象に深く残った2つの実話をベースに物語を作り上げた。

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