前回からの続き。私は実家の近くでパートをしながら、ひとり息子のソウを育てています。ソウが通う保育園ではよそから引っ越してきた保護者も多く、地元に詳しい私が何も知らないママたちにいろいろ教えてあげていました。そんなふうに頼りにされているうち、私はすっかり「顔の広いママ」として知られるようになったのです。そんな私のもとには、日々いろいろな情報や噂話が入ってきます。そしてある日、私はとんでもない事実をつかんでしまいました。
仕事をしていないなんて大問題です。私が言うと噂はあっという間に広まり、マキちゃんのママは無視されはじめました。本人は何も言い返せないようでどんどん孤立していきます。それを見て私は自分の影響力をあらためて確信したのです。
マキちゃんのママがすごい剣幕で言い返すので圧倒されてしまいました。そして堂々と身の潔白を主張され、恥をかいたのは私の方だったのです。その日から私と周りのママたちとの間には、なんとなく気まずい空気が漂っています。
私は自分のことを、保育園のママたちをまとめあげる中心的な存在だとどこかで過信していました。マキちゃんママが毎日家にいると知り、正義を振りかざして悪者退治している気になっていたのです。改心させてやろうだなんて、今になって考えるとずいぶん思い上がっていました。
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原案・編集部 脚本・motte 作画・うーにゃ 編集・井伊テレ子