福岡県宗像市の大島の沖合で、海上自衛隊の掃海艇「うくしま」が出火し沈没した事故で、海上保安庁は12日、潜水士による船内捜索の結果、不明隊員は発見できなかったと発表した。海自は損傷部から船外に出た可能性があるとみて、水中無人機などによる海中の捜索や、船体の引き揚げを行う方針。
行方不明になっているのは機関室で当直勤務中だった機関員の古賀辰徳3等海曹(33)。海自や海保によると、うくしまは船尾から水没した後、横転して水深約40メートルの海底に沈んだ。海保の潜水士が11日と12日に各3回、損傷部から船内に入り、機関室や通路を捜索したが見つからなかったという。
海自は艦艇やヘリコプターで洋上からの捜索を継続。今後、水中無人機などで周辺の海底を調べるほか、陸上自衛隊と連携して沿岸部を確認する。民間業者の協力を得て、船体も引き揚げる方針だ。