週明け18日の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比150.27ポイント(0.77%)高の19576.61ポイントと7日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が77.04ポイント(1.10%)高の7057.10ポイントと続伸した。売買代金は1410億8580万香港ドルとなっている(15日は1554億9500万香港ドル)。
中国の追加経済対策に対する期待感が相場を支える流れ。中国経済の回復遅れが懸念される中、景気浮揚のため、当局は追加の刺激策を打ち出すとの観測が根強い状況だ。複数のブローカーは先ごろ、中国金融当局は11月か12月に預金準備率を再度引き下げるとの見通しを示している。先週15日に公表された10月の経済指標は、消費の堅調が確認されたものの、鉱工業生産は予想を下回り、不動産関連も低迷が続いた。また、ハンセン指数は先週末まで6日続落し、約1カ月半ぶりの安値水準を切り下げていただけに、値頃感も着目されている。ただ、上値は限定的。米利下げペースの鈍化が警戒されたほか、米中対立の激化懸念も重しとなっている。(亜州リサーチ編集部)
本土大手行が相場をけん引。ハンセン指数の構成銘柄では、中国銀行(3988/HK)が4.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が3.0%高、中国建設銀行(939/HK)が2.9%高と上げが目立った。
自動車セクターも高い。東風汽車集団(489/HK)が14.0%、広州汽車集団(2238/HK)が6.1%、吉利汽車HD(175/HK)が4.4%、蔚来集団(9866/HK)が2.9%ずつ上昇した。
ゼネコンや素材(セメントや鉄鋼)などインフラ建設セクターも物色される。中国鉄建(1186/HK)が7.2%高、中国中鉄(390/HK)が2.9%高、中国建材(3323/HK)が5.1%高、安徽海螺水泥(914/HK)が4.6%高、鞍鋼(347/HK)が5.7%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.6%高で取引を終えた。
半面、レアアース・非鉄関連はさえない。希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が4.5%、非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が2.7%、ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が2.0%、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が0.7%ずつ下落した。
他の個別株動向では、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.0%安。同社の7〜9月期決算は調整後利益が9%減益となり、市場予想も下回った。
一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.21%安の3323.85ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬株、消費関連株、素材株、証券株、軍事関連株なども売られた。半面、銀行株は高い。不動産株、エネルギー株、運輸株、インフラ建設株の一角も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)