3年連続球団ワーストのセ・リーグ最下位でシーズンを終えた中日ドラゴンズ。チームの人気者だった立浪和義前監督がクビになり、井上一樹新監督が就任したまでは良いが、シーズンオフになっても肝心の戦力補強に重い腰が上がらない。
今シーズンオフは阪神・大山悠輔を筆頭にソフトバンク・石川柊太、甲斐拓也などFA戦士9人を巡って争奪戦のゴングが鳴っている。
「その中には中日捕手の木下拓哉も含まれており、球団は流出も視野に入れながら残留交渉しているそうです。ただ、相変わらず資金が足りていないためFA市場には“顔”さえも出せない状況だとか」(球団OB)
であれば、選手を引き止めるべく資金集めに奔走すればよいのだが……。「他球団と比較してもあまりにも営業、経営にセンスがなさすぎる」と同業者から揶揄されている。
「例えばグッズショップを見ても、他球団だったらシーズン中限定で街中に何店舗か構え、高い売り上げを狙っていきますがそういった施策でさえもやろうとしない。資金面の頼みの綱は、マスコットキャラクターのドアラだけというのが何年も続いている。それならもっとドアラグッズに力を入れてライセンスビジネスを大展開するべきですが、それも中途半端に終わっている」
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この結果、一部では今シーズンオフに井上監督就任に対する“ご祝儀”はFA権を保有する高橋周平の引き留めだけと報じられた。これに苦言を呈したのが球団が本拠地を構える東海地区出身のメンバーで結成された男性アイドルグループ・BOYS AND MEN(ボイメン)のメンバーの辻本達規。自身のSNSで中日の補強に関する裏情報を漏らしたのではないかという疑惑が浮上している。
「11月18日午後9時8分に投稿されたXには井上監督とプライベートで食事したこと、その時に聞いた話を口外する気はないとしながらも『今回は監督が思う補強ポイントにぴったり合う選手が見つからなかったという事だと思います』と記しているのです」(スポーツ新聞記者)
野球評論家でもない辻本が戦力補強真っただ中のこの時期に、“ご祝儀がほぼ皆無だった理由”に言及したこと自体、異例の話。確かに中日は、今オフレギュラークラスの選手のライデル・マルティネス、小笠原慎之介などの流出危機にみまわれており、投打ともに補強を急ぐ必要がある。ただ、東海地区ではドラゴンズ応援番組に出演し、選手やコーチに取材することもある辻本が“舞台裏”をつぶやいたことに球団関係者の心中は穏やかではないという。
「監督本人から許可を得て話しているなら問題ありませんが、そうでなければとてもマズい。良好な関係を築いている球団とボイメンですが、情報漏洩ということであればお互いビジネスができなくなる危険性もある。球団としても見過ごせない」(球団関係者)
球団や井上監督にとっては災難としか言いようがないのだが……。
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