宝塚歌劇団の雪組人気スター縣千(あがた・せん)が2日、大阪市北区のシアター・ドラマシティで、初の東上主演作「西洋奇譚『FORMOSA!!(フォルモサ)』−空想世界の歩き方−」初日を迎えた。
15年入団の101期生。一人前の目安とされる「男役10年」の縣が、天才ペテン師を熱演した。
作・演出は熊倉飛鳥氏。舞台は18世紀初頭のヨーロッパ。偽修道士として放浪していた青年ジャンは、イギリス国教会牧師で詐欺師のイネスと出会い、ロンドン教会主教から多額の施しをだまし取ろうとたくらむ。
ジャンを演じて主演した縣は、イネスにふんした20年入団106期生の華世京(かせ・きょう)とタッグを組み、客席を創造の世界へ導く。
2人は、架空の国「フォルモサ」を作り上げ、ジャンは「ジョルジュ・サルマナザール」を騙(かた)り、見事な口八丁ぶりで詐欺師としての“天賦の才”を発揮していく。
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舞台映えする華やかなルックスに巧みなダンス、大胆な役作りで知られる縣は、存分にその技量を発揮した。
ジャンが仲間に引き入れる地理学者を父に持つ娘シェリルは、105期生の娘役・音彩唯(ねいろ・ゆい)がふんした。
シアター・ドラマシティ公演は11日まで。KAAT神奈川芸術劇場で、来年1月8〜13日に上演される。
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