『朝のリレー』や『二十億光年の孤独』などで知られる詩人の谷川俊太郎さんが先日逝去されました。第1報が出てからというもの、Twitter(現X)をはじめとするSNSは谷川さんの詩で埋め尽くされていき、改めて「言葉のもつ力」を強く感じさせられたものです。
言葉を使った表現のひとつに「短歌」があります。フェリシモで開催された「おそろい短歌賞」にも心に響く短歌が寄せられていたようですよ。
【金賞がエモすぎた】
若者世代の現代短歌を公募するフェリシモの新部活「フェリシモことば部」で開催された第1弾プロジェクト「おそろい短歌賞」。20代を対象にしたコンテストで
・ふたりやおそろいに関すること
・または短歌の中に「ふたり」か「おそろい」の文字が入っている作品であること
というルールのもと短歌をつくります。応募総数は234名・合計828首、その頂点にあたる「金賞」を受賞したのはこちらの作品です!
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絆創膏がすぐに出なくてその代わりに似たような傷を教えてくれた(薄暑なつ)
くっ……センチメンタルかつメランコリックで、そこはかとなくエモいよぅ……!! 言葉をなぞるだけで情景が浮かんでくるようで、笑いたいような泣きたいような、切ない気持ちに包まれます。さすが金賞!!!!!
【そのほかの賞も良さがある…】
金賞のみならず、そのほかの受賞作品もエモの大洪水です。
■銀賞
・あのラストやだってあなたは言うおなじ光を浴びた二時間だった(鳥さんの瞼)
・本棚を混ぜて暮らせばほんのりとキャラメルポップコーンのにおい(asano)
■銅賞
・お揃いを一つの愛と言うならばボウリング場は大きな愛だ(村田凌輝)
・おそろいはおまもり ふたりでいない時あなたの分まで鳴らすつまさき(太田垣百合子)
・二人分の不安で運転できている お金がなくても夜景が買える(植垣颯希)
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5音・7音・5音・7音・7音の合計31音による言葉の組み合わせで構成されている「短歌」。 31音という制限があるからこそ、より洗練された美を感じられるし、心に深く刺さる言葉と出会えるように思います。
今回寄せられた作品をみても、言葉の端々から情緒を感じられますよね……。
映画館の暗がり、香ばしいポップコーンの香り、おそろいで満たされる心。わずかな文字数のなかに凝縮された世界が、どんどん胸の中になだれこんでくるようです。やっぱり言葉の持つ力って、すごいわ。
参照元:フェリシモことば部、プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch
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