トヨタのハイパーカーをテストしたマッソン、2025年は日本と欧州の双方でレース参戦を計画か

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2024年12月04日 16:40  AUTOSPORT web

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2024年11月のWECルーキーテストでトヨタGR010ハイブリッドをドライブしたエステバン・マッソン
 2024年のWEC世界耐久選手権LMGT3クラスにレクサスRC Fで出場したエステバン・マッソンは、最終戦後のルーキーテストでトヨタGR010ハイブリッドをテストする機会を与えられた。アコーディスASPチームで困難なルーキーシーズンを過ごしたマッソンだが、トヨタとより緊密な関係を築くチャンスにつながったという点で、価値あるシーズンとなった、と語っている。

 木村武史、ホセ・マリア・ロペスと組んで87号車レクサスでフルシーズン・エントリーしたマッソンは、ル・マン24時間レースにおいてトップ10フィニッシュを一度達成するにとどまるという、困難な2024シーズンを過ごした。

 しかし、11月にバーレーンで行われたルーキーテストでトヨタのハイパーカーチームに参加する機会を得ると、7号車GR010ハイブリッドのハンドルを握って62周を走破、トップクラスのマシンを初めて体験した。

 カナダ生まれの20歳のフランス人ドライバーは、今回のテスト参加に「感謝している」と語り、目立った結果が残せなかったなかでトヨタに自分のパフォーマンスが認められてうれしいと語った。

「初めての耐久レースからわずか1年後に、チャンピオンシップを勝ち取った素晴らしいマシンに乗る機会を得られたのは、素晴らしいことだ」とマッソンは語った。

「トヨタのサポートを受けて、アコーディスASPでレクサスを運転していたので、可能性があることは分かっていた。彼らは僕のシーズンに満足していたと思うし、すべてはうまくいった」

 このチャンスが厳しいシーズンを価値あるものにしたと思うかと尋ねられたマッソンは、「もちろん、100%だ。最大のコンストラクターの一員になれたのは、とても名誉なことだ」と答えている。

「今年の仕事には本当に満足しているし、彼らもそうだった。だからこそ、このクルマ(GR010ハイブリッド)を運転する機会を得たわけだ。来年はもっと多くの機会があることを願っている」

 マッソンは昨年末までシングルシーターでレースをし、2023年のユーロカップ3のタイトルを獲得した後、今年はWECとELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのふたつのプログラムでスポーツカーへと転向。ELMSでは、ケッセル・レーシングのフェラーリ296 GT3をドライブした。

 その後、ポルティマオで行われたELMSのルーキーテストでは、クール・レーシングで、初めてLMP2カーを試す機会を得た。

 マッソンは、GR010ハイブリッドを初めて運転した感想について、シングルシーターでの経験があったため、移行はそれほど難しくはなかったと語った。

「プロトタイプは、今年以前に運転していたものに少し近いので、F4やF3で以前に感じていた感覚、つまりダウンフォースが大きくABSのない軽量のクルマに戻った、と言えるだろう」と彼は説明した。

「車内にいる感覚はGTカーにかなり似ているが、あらゆる意味で優れている。パワーとダウンフォースが少し増えたけど、それでもかなり重いクルマなので、感覚は似ている」

「主にブレーキが(より難しい)。カーボンブレーキがあり、ABSがないからだ。LMGTEに少し似ているが、はるかに速度は高い」

■スーパーフォーミュラ最終戦で目撃されたマッソン

 マッソンの2025年の参戦プログラムはまだ明らかになっていないが、FIAのドライバー・カテゴライゼーションがシルバーからゴールドランクにアップグレードしたことで、彼のWECへの出場は、最近確認されたベン・バーニコートの代役としてアコーディスASPの2台のレクサスのうちの1台で、2度出場することのみに限定される可能性がある。

 彼はまた、10月の全日本スーパーフォーミュラ選手権鈴鹿のパドックで目撃されている。その際はTOM'Sに帯同していたが、2025年は全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権への参戦も噂されている。

 ただし、スーパーフォーミュラ・ライツとELMSの間には日程の重複が生じないため、予期される他のコミットメントに加えて、彼がLMP2シーズンに出場する道は開けていることになる。

「僕の目標が、プロのドライバーであることは明白だ。だから、LMP2に参戦することは、それに一歩近づくことになる」とマッソン。

「できるだけ早くハイパーカーをドライブしたいし、LMP2はその方向への良い一歩だ」

「僕は多くの選択肢に対してオープンだ。できるだけレースに出場したい。それが大好きなことだからね」

「LMP2に出場できれば、プロのドライバーになるための良い一歩になるだろう。そこでプログラムに参加して、プロトタイプのレースに慣れることができればと思っている」

「今年は一番遅いクルマで、何度も追い抜かれることに慣れていたので、一番速いクルマでみんなを追い抜くことに慣れることができたらいいなと思う」

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